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    2008

12.11

「魔女」樋口有介

魔女 (文春文庫)魔女 (文春文庫)
(2004/04/07)
樋口 有介

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大学を卒業して半年、広也は定職もなく就職活動もしていない。恋人の美波は、フリーのガーデニングプランナーをしており、その現場作業の日だけ、広也は雑用のアルバイトをする日々。いわゆる就職浪人中だ。また美波は広也の五歳年上の姉貴と高校時代の同級生でもある。その姉の水穂はTV局の報道部に勤めており、美波との情事の帰り道に会うと、この新聞記事を読んでみなさいよ、と記事を拡大コピーしたものを渡された。二年前につきあっていた千秋が変死した事件だった。彼女は眠らされ、生きたまま焼かれていた。

野心家の姉から事件の調査を命じられた広也は、千秋の故郷が山形の米沢ではなく千葉の行徳であったことに不審を覚えつつも、関係者に聞き込みに回る。千秋の同僚は仕事熱心な博愛主義者のように言い、付き合っていた男は淫乱で天性の娼婦と言い、大学時代の親友は高慢な冷血女と言う。そして千秋の妹みかんは姉が魔術を使っていたと言い出した。次々と思いがけない千秋の素顔が明らかになっていく。はたしてみかんが主張するとおり、千秋は魔女だったのか? そして事件の真相とは。

樋口ミステリの正統を行く作品。クールで理屈屋の主人公に、女王様然とした美人の姉、年上の恋人、いつも仏頂面だけど大人っぽい十六歳のみかんと、いい女がいっぱい登場。だから魔女云々の講釈が多少うるさくとも、これだけで樋口ファンは満足するだろう。彼女たちとのやり取りがいつものアレと同じだからだ。そして今回は濃厚な場面もあっておおっとなり、その一方で甘酸っぱさも堪能できてしまうのだ。まったくもって羨ましい。

そして主人公はいつものように東京近郊をテクテク歩く。ハードボイルドとしては地味だけど、これが季節感や町の匂いをこちらに伝える役割を果たしているのだ。プラス携帯電話を持たないことで、主人公の孤高さを演出している。それに千秋=魔女?と疑わせながらも、主人公の周りには魔女ならぬちょい悪女たちが平然と配置されているのだ。もう期待通りの内容で、充分満足することができた読書となった。樋口ファンなら必読の作品。お薦めです。

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