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    2009

01.02

「消し屋A」ヒキタクニオ

消し屋A (文春文庫)消し屋A (文春文庫)
(2006/03/10)
ヒキタ クニオ

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デビュー作「凶気の桜」で、その少ない登場場面ながら、強烈に興味を抱かせた消し屋の三郎が主人公。本書では名前を変え幸三を名乗っている。消し屋とは、殺し屋。人間の生きてきた痕跡を消すから、消し屋だ。その消し屋の幸三は、オカマの蘭子とともに福岡に流れてきた。和夫という男名前の戸籍を持つ通名蘭子と棲むようになって五年。蘭子はいつも黙って幸三に寄り添っていた。

博多の平和ボケしたヤクザに派手なプレゼンをかまし、依頼された今回のターゲットは、ホークスの名捕手、真壁誠。依頼内容は、殺しはなしで、試合の間だけ、真壁を消して欲しい。それも、強制的ではなく、真壁の自発的な行為として。野球賭博に加担する選手がおらず、ここらで関西ヤクザに対外的な示威行為がしたい、ということだった。だが、真壁は、野球人として、人としても、隙のない人物だった。

もうめちゃめちゃけったいな作品だ。ヒキタ作品の特徴といえば、暴力的なところだ。しかし、消し屋なのに、殺してはダメ。まあ、元ボクサーとのストリートファイトがあったり、蘭子、ガチャコ、緑ママのオカマトリオで乱闘があったりするが、目を背けたくなるような暴力シーンはなく、がちゃがちゃとした喧嘩でしかない。そういう点ては、ちょっと肩透かし。

そして本筋が進展せぬまま、外野ばかりでドタバタが繰り広げられる。抗争で六発の銃弾を受けたことで反射性失禁となった親分、ナベカツこと渡辺は、いつも失禁して紙オムツの世話になっているし、蘭子とガチャコは、幸三を取り合って毎回鞘当をしているし、突然ストーリーに絡んできた大神は、過去の世界で薬と博打に溺れていたというのを延々と読まされる。本筋だけならこのページ数の三分の一で済みそうなほどだ。

だから、上記で内容紹介した本筋自体はあまり印象に残らない。何故なら、消し屋幸三の派手な活躍がないからだ。では面白くないのかといえば、これがそうではない。蘭子とガチャコや、ナベカツ、幸三といじめられっ子の交流や、薬物中毒の大神など、彼らのエピソードを読んでいるだけで楽しいのだ。

そんな光と影の影どものドタバタ劇がここでは普通であって、光である真壁の真直ぐさが異様に思えてくる。そういう意味でいえば、これはヒキタ・ワールドだ。アンダーな住人、ばんざいなのだ。だけど、こんなにも本筋をないがしろにした作品は初めて読んだから、戸惑いのようなものがあって、作品としての評価がしづらいのである。よって、けったいな作品であった、となるのだ。

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ヒキタクニオ
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