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    2009

01.09

「あなたにもできる悪いこと」平安寿子

あなたにもできる悪いことあなたにもできる悪いこと
(2006/08/01)
平 安寿子

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檜垣は女相手のセールスが得意だ。口先ひとつで世渡りするスーパーセールスマンと自任してきた。だが、檜垣にとって、セールスの仕事はその場しのぎの遊びみたいなもの。そろそろ新しいこと、したいなあと思案していたところに、おあつらえ向きに時任が現れた。お互いに三十八になり、二十年ぶりの同窓会で再会した。親に出資してもらった会社を作った坊ちゃん社長が、商品が売れなくても二十万出すから働いてくれなんて言っているのだ。その営業初日に時任が逃げた。

残されたのは、時任と共同出資していたという無愛想な里奈という女。「バイトしない?」の里奈の誘いで、二人は仕事があるときだけコンビを結成。里奈が持ってくる仕事はそれほど金にならないが、このご時世、働かねば生きていけない。檜垣は里奈の呼び出しを受けると、うきうきと待ち合わせ場所のカラオケ屋「ざ・のど自慢」の部屋のドアを開ける。

財産を巡っていがみ合う家族。不倫と公費着服の事実を隠蔽したい教師。NGOを踏み台に野心を遂げようとする自称善意の実践者。宗教の教祖を操って私服を肥やそうとたくらむコンサルタント。票集めのために飛び交う裏金をかすめ取るのが生き甲斐の選挙参謀。檜垣と里奈は、欲の赴くままに進もうとする彼らの前に両手を広げて通せんぼし、中坊のカツアゲみたいな寂しい金額を徴収する。小心者の小悪党コンビが活躍するユーモア溢れる連作小説。

面白かったのは、不倫男の女関係を清算するお話。集められたのは、肝心の浮気男を抜いた、妻、愛人A、愛人Bの女三人。女の見栄やプライド、欲望などを、口ひとつで結末を慰謝料へと持っていく手腕にブラボー。だけど、それ以外はちょっと消化不良気味かな。このコンビは根が小心者なので、こんなところで手打ちするのかよ、とあっけなく手を引くのが早い。そこが相手に位負けしているようでスッキリしない。

その一方で、各話の冒頭では、檜垣が怪しい仕事の斡旋や、独自のビジネスをしている。熱演する訪問販売、ベビーシッター付き訪問エステの提案、キャバ嬢に客をキャッチするやり方を伝授、スピリチュアル・グッズの販売、インチキなペット葬儀社、雑誌の自費出版を持ちかける、とこれら小引き出しがおもしろく、読者のツボを刺激する。

他の平安寿子作品のように、キャラに魅力を感じたり、共感したりすることはない。類似する作品でいえば、「パートタイム・パートナー」に近いのかな。とにかく、気楽に読める作品だと思った。

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