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    2009

01.13

「ナンバーナイン」原田マハ

#9(ナンバーナイン)#9(ナンバーナイン)
(2008/03/06)
原田マハ

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20XX年。最王手の都市開発企業に就職して五年、秘書室に配属になって初出勤の朝、南駿介は社長に連れられて、あるギャラリーを訪ねた。社長は経済界でも著名な美術品の収集家である。来月、上海に着工する高層ビルだが、最上階に美術館を創ることになっており、南は購入する作品の選択と取引を任せられた。そのために紹介されたギャラリーのオーナー、深澤真紅。彼女の薬指にはダイヤの粒がキラリと光り、火傷の痕のような傷がうっすらと見えた。ふと、真紅の背後の壁に掛かっている一枚の絵に、南の視線は吸い寄せられた。作品名は「#9」という。

2001年。真紅はアートという名のポスターを売る、キャッチセールスのようなものをしていた。その夜、真紅は吸い寄せられるように、ジュエリーショップへと足を踏み入れた。場違いだとわかったが、好奇心が蠢いた。見るだけだって、いいんだから。ケースにかじりついていると、見知らぬ男性から声をかけられた。あなたの指を、貸していただけませんか。帰り際、店員が小さな紙袋を両手で掲げ、こちらへ差し出している。先ほどのお客様からです。ケースは空っぽだった。あのリングの影も形もない。そしてようやく、ケースの内側にあるシルクの上に、ボールペンの走り書きがあるのに気づいた。王剣という名前と電話番号。

真紅は男の影を追い上海へと旅立つ。そしてたどりついた古い洋館の名は「#9」。そこはまさしく、美術館そのものだった。想像を絶する頭脳と財力、そして美的感覚を持ちえた王剣のコレクションの数々。王剣に依頼されてこの館を管理しているデイヴィッドは骨董を極め、真紅は中国美術のすべてに触れる。真紅には、美術品を見抜く持って生まれた才能があり、やがて王剣のバイヤーとなって、壮大な中国現代アートのコレクションを創ることになる。そうしたある日、真紅は特別な手を持つマサージ師と出会う。豊かなイマジネーションをもたらしてくれた人は、館と同じ名前だった。#9ナンバーナインだった。

冒頭で強い真紅を登場させておいて、彼女がそこに至るまでの成長過程を読ませるという構成。出会いは王道。大金持ちと偶然出会い、それがきっかけで、別次元の世界に進出してゆく。一見はシンデレラ・ストーリーのようだが、その大金持ちは実は王子ではない。気に入らないことがあれば癇癪を起こす暴君でしかない。そこに、するすると登場してくるのが、#9の名を持つ男。あとは、王道路線へと戻り、冒頭のプロローグへと繋がっていく。少し王剣の存在が中途半端な気がしたが、とても静かでスマートな作品だと思った。フィクションでしかありえないお話だけど、王道が好きな方は嵌るかも。

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