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    2009

01.18

「けちゃっぷ」喜多ふあり

けちゃっぷけちゃっぷ
(2008/11/18)
喜多 ふあり

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ヒロシとの待ち合わせを妄想。ヒロシは私の脳内彼氏。にゃはははは。脳内彼氏だって、私何やってるんだろう? あれ、何か忘れてるな。私これから何しようと思ってたんだっけ。あ、そうだ自殺するんだった。いっけね――。 と私はブログに書き込んだ。私は日常で他人と会話をすることがない。ひきこもりだ。そんなイっちゃってるブログだから、何を書いても何も返ってこない。だから別に本当の気持ちも嘘も妄想もなんだって書いている。

声を出すよりもキーボードやケイタイのボタンを押す方が速い。自称改造人間ブログ更新ツヅケルと嘯き、そのときそのときの思考をすべて、ブログに垂れ流す。自ら進んでオダジョーのドラマ「サトラレ」になっている。そのブログに現れた脳内彼氏と同じ名のヒロシという人物。「どうせ死ぬんだったら、一度会ってくれないかな。あんただった俺の気持ちわかってくれるかも」 ヒロシは待ち合わせ場所をコメント欄に書き込み、フェイドアウトしていった。

ヒロシの間抜け面を拝みたい気持ちには勝てなくて、部屋から出たHIRO。そこに現れたヒロシは、オダジョー系のイケメン。ヒロシが目の前にいてもHIROは口をきかず、ソッコー連打で携帯からブログにアップ。それでも会話が成り立つ二人。そして連れて行かれた先は、AVの撮影現場。ヒロシはペーペーのAV男優だった。胡散臭いAV監督に気に入られたHIROは、自主制作映画に参加することにした。助手のHIRO、男優のヒロシ、監督の高山、女優のまひろの四人による、奇妙な撮影会が始まる。第45回文藝賞受賞作。

文藝賞だから文学なわけで、文学が苦手な自分には、何がいいたいのかよくわからなかった。だけど奇妙に思いながらも読めてしまった。この主人公の脳内が全部ブログでダダ漏れになっていくので、ほとんどが話し言葉のようで実際には書き言葉で埋もれている。ただその書き言葉が、にゃは、ウメウメ、イヤン、という軽い口調の羅列で、これが赦せるか嫌悪するかで読者の賛否は別れそう。

とにかくこの主人公は饒舌だ。思いついたことを延々と垂れ流す。もちろん言葉を話すわけではなく、言葉をブログに打っているわけだが。自分は読める派だったけれど、さすがに中盤あたりからは疲れが出だした。これが長編だったなら、持久力は持続しなかったかもしれない。文章への挑戦は感じることができた。だが、二作目ともなるとこれと同じものでは通用しない。でもちょいと面白い作家だなぁと思った。個人的には、この勢いを好しとしたい。

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2009/01/19(月) 12:03 | とんとん・にっき

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