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    2009

01.28

「八月の舟」樋口有介

八月の舟 (文春文庫)八月の舟 (文春文庫)
(2008/05/09)
樋口 有介

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けだるくて退屈な夏休み。高校生のぼくは不思議な魅力を持つ少女、晶子と出会う。晶子、親友の田中くん、そしてそれぞれの家庭や周囲の大人たちを傍観しながら、ぼくの夏が終わっていく…。1960年代の北関東の小さな街を舞台に、清冽な文体で描かれた、ノスタルジックで透明感に満ちた青春小説の傑作。《裏表紙より》

主人公は、高校生の僕こと葉山研一。父親と姉が家を出ていき、二階建ての家に教師をやめてピアノ教室をしている母親と二人暮らしをしている。夏休みのその日、悪友の田中くんと赤城山にドライブに出かけることにした。その途中、車に乗り込んできたのは晶子さん。田中の四人いる姉の一番上の子で、二人が通う高校の校長が父だそう。三人で大沼の岸辺で十本のビールを空にした帰り道、田中くんの運転する車が崖に激突し、田中くんだけ怪我を負った。

翌日、入院した田中くんを見舞いに行くと、田中くんの怪我は幸いにも軽く、やはりお見舞いにきていた晶子さんと一緒に病院を出た研一は、晶子さんの家へ向かった。案山子と渾名されている校長と何故か将棋をするはめになり、その後、教えられていた晶子さんの部屋に向かった。ぼくらは長いキスをかわした。次の日の約束をして、二人はそこで別れた。そのキスの余韻の残る帰り道、体が弱かった中学時代の同級生がプールで溺れて死んだと聞かされる。

読み出してすぐに困惑してしまった。まず起承転結がない。それにいつもと雰囲気が違うしミステリでもない。ここにあるのは夏の日々のみ。これは樋口作品初の純文なんでしょうか。斜に構えた主人公に、気の強そうなヒロイン、風変わりな大人たちに、それぞれにワケありの家庭環境と、ユーモアも含めたベースとなる部分はいつもと同じ。だけど、ちょっと尖った少年少女たちは、閉塞感のような思いを抱えており、そういう諦観のようなものを淡々と綴っている。

けだるくて、怠慢的で、虚無感が漂う不思議な作品だ。他の作品にあるようなかるみを期待して読むと、ここの空気の重さに押しつぶされてしまうかもしれない。ただ、無免許の高校生が酒気帯び運転をしたり、ビールやタバコは当たり前だけど、恋愛に関しては初心なところが、本書を読む上での安らぎどころだったかもしれない。でもちょっとしんどいよ、これは。

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樋口有介
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