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    2009

02.07

「笑う警官」佐々木譲

笑う警官 (ハルキ文庫)笑う警官 (ハルキ文庫)
(2007/05)
佐々木 譲

商品詳細を見る

札幌市内の集合住宅で、女性の変死体が発見された。死体で発見された女性は、北海道警察本部生活安全部に勤務する水村朝美巡査だった。被害者の身元がわかったとたん道警本部が割り込んできて、被疑者は交際相手で、水村の同僚にあたる津久井巡査部長だと断定。現場からは、被疑者のものと思われる指紋、遺留品等が多数発見された。そして被疑者が拳銃所持の可能性大であることから、射殺する指示が出された。その津久井は、明日の道議会の百条委員会に、警察の裏金問題の証人として出ることになっていた。

所轄の佐伯警部補の元に、津久井から無実を訴えた電話がかかってきた。かつておとり捜査で組んだことのある津久井の人柄を佐伯はよく知っていた。やつは水村朝美殺しには無関係だ。佐伯はやつの言葉を信じることができた。佐伯は思った。明日の朝までに、水村朝美殺しを解決して津久井の無実を証明する。そして百条委員会に、津久井を無事に送り込んでやらねばならない。佐伯の呼びかけで有志の者たちが集まった。町田、植村、諸橋、新宮、小島百合らとチームを結成し、極秘裡に捜査を始める。

被疑者になった津久井は、スケープゴートとして射殺されようとしている。彼の元上司は、拳銃摘発数ではやり手の捜査員だったが、こともあろうに数多くの拳銃を所持し、覚醒剤の密売買に手を染めて、その儲けを密告者の謝礼に当てていた。その男は暴走が発覚すると、ひとり罪を背負って警察組織から退場した。そもそも協力者に対する謝礼経費だが、実際に捜査員に渡っておらず、幹部のポケットマネーになっていた。それは警察官なら誰もが知る公然の秘密だという。

こんなきな臭いニュースは、なんとなく記憶にある。裏金問題は、警察だけでなく公務員全体で発覚する昨今だが、組織の慣習という名のもとで、長年の悪事に慣れきっているところが醜い。また最近では、社会保険を食い物にしていた職員があやふやなまま、その後が途切れている。それら裏金問題が世間に発覚すると、個人に濡れ衣を着せて、組織の罪を抹消しようとする。これは刑事たちによる権力に対する戦いでもある。

だけど、うたう刑事は射殺しろ、という命令はちょっと行き過ぎかもしれない。うたうとは、内部告発を指す隠語だ。それにやたらと銃を人に向けるのは問題があるように思えて、そこは現実味に欠けていて個人的に納得がいかない場面だった。しかし、それ以外では良質なサスペンス作品だと思う。チームの内部にスパイがいるようで、その裏をかいていくあたりは緊迫感があって読み応えがあった。ただ、文庫化に際して、タイトルを「うたう警官」から「笑う警官」に変更した経緯があとがきにあったが、そこは前のタイトルの方がしっくりきていたように思う。

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佐々木譲
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comments

しんちゃん おはようです^^
いつの間にか「うたう」が「笑う」になっちゃって^^;
内容はぶっ飛んでました。
ぶっ飛びすぎ??!
映画がこの秋公開予定だそうです。
ちなみに主演は大森南朋みたい。
http://warau-keikan.com/

naru:2009/02/08(日) 10:11 | URL | [編集]

 ちょうど昨日・今日と佐々木さんの『警官の血』をドラマでやってますね。久しぶりに佐々木さんの警察小説を読みたくなってきました。少し前に文庫落ちした『制服捜査』も面白そうですよ。

higeru:2009/02/08(日) 19:44 | URL | [編集]

naruさん、こんばんは。
「うたう」が「笑う」になっても、おかしなところはそのまんま。
手を加えるのはそこと違うだろ!ですよね^^;

ごめん。映像化は興味外です。

しんちゃん:2009/02/08(日) 22:31 | URL | [編集]

higeruさん
テレビ観ない人だから知らなかったです。
「警官の血」がですか・・・。ずっと積んでます(汗)
自分はこっちが先かな~、当然だけど。

しんちゃん:2009/02/08(日) 22:36 | URL | [編集]

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佐々木譲「うたう警官」


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2009/02/08(日) 10:01 | 待ち合わせは本屋さんで

【佐々木譲】笑う警官


 2006年版このミス10位ランクイン作品で、『警察庁から来た男』は本書の続編になる。面白かった! ちょいと甘いかも知れないが、『警察庁から来た男』との相対的評価で★五つとした。 ハルキ文庫 2007/5/18 第一刷発行  札幌市内のマンションの一室で、道警本部...

2009/02/08(日) 19:30 | higeruの大活字読書録

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