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    2009

02.13

「それでも、警官は微笑う」日明恩

それでも、警官は微笑う (講談社文庫)それでも、警官は微笑う (講談社文庫)
(2006/07/12)
日明 恩

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池袋署の武本巡査部長は、無口で無骨でキチクとあだ名され、融通の利かないところはあるが、刑事としては優秀で職人のような男である。潮崎警部補が池袋署に配属され、課長命令でコンビを組まされてもう六ヶ月になるが、武本は未だにその言動を理解することが出来ない。塩崎は、武本にとって未知の生物も同然だった。女性が好感を持つ容姿に、身を包むのはオーダーメイドのスーツと革靴である。そして、話し出すと止まらないこの年下の上司は、警視庁の治外法権と呼ばれる変り種である。

武本は、ここ数年で押収されるようになった小型密造拳銃を追っていた。しかし日本の警察の誇る膨大な銃の情報と照らし合わせても、専門家に尋ねても、その銃がどこで造られている何であるかは、未だ判別出来ていない。成分といい技術といい、造ったのは決して小規模な製造元ではないということだ。どこかに大がかりな密造組織あるに違いない。一方、麻薬捜査官の宮田は、覚醒剤乱用防止推進委員・泉真彦の拳銃自殺を、泉の体内から覚醒剤が検出したことに不信感を持った宮田は、泉の無実を証明するために追い続けていた。

拳銃所持の疑い、麻薬常習者、それぞれに狙いは違うものの、同じ男を追う二組は、期せずして関わりを持つようになる。そして各々の立場に戻るものの、またもや模型店で再会。そこでは店主が頭を打ち抜かれて殺されており、宮田も模型店の放火に巻き込まれて危ういところを武本が救う。この事件がきっかけで、単独行動をしていた宮田は麻薬捜査官を辞職。病床のベッドで自分の事情を武本と潮崎に打ち明ける。そこに浮かび上がってくるのは、九ミリ口径で全長百六十五ミリの小型拳銃。武本が追っている密造拳銃だった。第25回メフィスト賞受賞作。

前に一度読んでいたが、そういえば、ここにまだ書いていなかったことに気づき、再読することにした。しかし二度目にも関わらず、満足いく読書となった。警察小説としては別段目新しさがあるわけではない。だけど、スピード感に溢れ、ストーリーに展開力があり、凸凹コンビの行動力もあって、読者を飽きさせることなく読ませる吸引力がここにはある。

ありきたりというか刑事の王道をいく武本。ドラマ「踊る」の真下と設定がよく似たユル系ぼんぼんの潮崎。惚れた女のために執念で動く宮田。彼らの上司や同僚も含め、誰もが魅力的で、躍動感があって、素晴らしい。そして手前勝手に暗躍している陰の人物も、憎らしくって、悪役としての存在感を十分に発揮している。それと宮田の想う女は最初から好きになれなかったけれど、読み進めると、こうきたかという納得の配役になっている。

で、ラストまで読むと、やっぱりドラマ「踊る」を思い出させる。これはオマージュなんでしょうか。でも似ていたとしても、結果的に面白くなっているのだから、これはよしとしなくちゃ。それと、「後悔という字は、後で悔やむと書く」で始まる武本の親父の口癖(P204)も印象的だった。本は分厚いけれど、これは安心して読める作品だと思う。おすすめです。

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