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    2009

02.18

「七つの海を照らす星」七河迦南

七つの海を照らす星七つの海を照らす星
(2008/10)
七河 迦南

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七海学園は児童福祉法に基づく養護施設。親の死亡や離婚、虐待など、家庭で暮らせない事情のある、おおむね二歳から高校三年生までの子どもたちが生活している。勤めて二年目の北沢春菜は二十四歳。職業は保育士。今は仕事が恋人、のはずが、最近この恋人はつれない。憂鬱な気分のおおもとは、中二の葉子なのだ。彼女は学園のルールからの逸脱が目立ち始め、職員の皆が手を焼いている。学園一の情報通である亜紀はいう。葉子は先輩に取り憑かれている。だから他の子たちまで葉子を恐れている、と。児童相談所が好きではなかった春菜だが、ベテラン保育士に連絡するよう言われたので逆らえない。だが、やって来た担当児童福祉司の海王さんは、今まで出会った担当者とは違った空気をまとう人だった。「第一話 今は亡き星の光も」

第18回鮎川哲也賞受賞作である本書は、児童養護施設「七海学園」を舞台にした連作短編集。登場する少女たちには、それぞれに心に秘めた何かがあり、その聞き取り役は保育士の北沢春菜で、謎解き役は児童福祉司の海王さんである。その少女たちに人間ドラマがあって、これが各々に読み応えがあって面白い。そして、彼らには明日という未来がある。その児童に対する春菜の決断がまた、心憎いのだ。

中学二年生の亜紀は、おしゃべりで、軽薄で、いつもあてにならない噂話を抱えてやってくる。そんな亜紀の得意な話題の一つが「学園七不思議」。学園内外のどこまで本当かわからない奇妙な話、怪異を仕入れてきては、「これが七不思議の一つ」と紹介して皆を驚かせたりひんしゅくを買ったりしている。その亜紀が持ってくる七不思議と、七海学園で生活する少女らがからみ、六つのミステリーを形成している。

そして、最後に七番目の不思議が浮かび上がってくるという仕掛けになっている。一話一話の伏線が最終話へと繋がっていて、その最終話のラストを読んで、張り巡らされた伏線の緻密さに唸らされるのだ。これがデビュー作とは思えない構成力で、文章にも独特なリズム感があり、上下二段の文字に臆すこともなく、ページを捲る手が止められなかった。日常の謎系ミステリに新たな書き手が誕生。今後の活躍が益々楽しみになった。

以下収録作。「今は亡き星の光も」「滅びの指輪」「血文字の短冊」「夏期転住」「裏庭」「暗闇の天使」「七つの海を照らす星」 最終話がなければ、各編それぞれのあらすじを書いていたのに。

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comments

はじめまして。ピンクでとっても可愛いブログですね♪しかもたくさんの作家さんの紹介があって、嬉しいです☆

七つの海を照らす星の感想を読んで、読んでみたいな~と思いました。すっごく面白そうな本ですね☆なぞもあって、面白そう♪

ちゃよ:2009/02/21(土) 16:58 | URL | [編集]

ちゃよさん、はじめまして。
ピンクだけど、男です(笑) 春を意識した背景にしています。
ちゃおさんの好みかは判りませんが、面白かったですよ。
特に最終話の凝り様はすごく、一読の価値はあると思います。

しんちゃん:2009/02/21(土) 19:42 | URL | [編集]

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