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    2009

02.20

「君は永遠にそいつらより若い」津村記久子

君は永遠にそいつらより若い君は永遠にそいつらより若い
(2005/11)
津村 記久子

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主人公は掘貝佐世(ホリガイさん)。大学四年生で、卒業までの単位もすでに取得し、地元の地方公務員試験の合格通知をもらっている。だから、後の学園生活には、まったく予定がなく、バイトと学校と下宿を行き来するだけのぼんやりとした生活を送っている。ホリガイさんは二十二歳でいまだ処女。しかし処女という言葉にはもはや罵倒としての機能しかないような気もするので、童貞の女とか、不良在庫とか、劣等品種とか、ヒャダルコとか、ポチョムキンとか、何か別の言葉で呼んで欲しいと思っている。そして、適当なことを言ってはへたをうってばかりだから、変わった女の子だと思われ、根っこは人がいいので損ばかりしてしまう。

河北がいなければアスミちゃんと出会うこともなく、吉崎君が河北ともめていなければ、アスミちゃんを部屋に連れ帰ることもなかった。アスミちゃんがいなければイノギさんに声をかけることもなかったし、ヤスオカがうちにこなければ、イノギさんがあのことを切り出したかどうかわからない。穂峰君がまだ生きていれば、今ごろイノギさんといっしょにいたのかもしれない。少なくとも、疎遠になってしまうことはなかったのかもしれない。逆に会うこともなかったのかもしれない。第21回太宰治賞受賞作。

だらだらした日常も、人と関わることで、また新たな人との関わりが生まれる。それは通り過ぎていく人たちなのか。それとも、また逢いたいと思う人なのだろうか。そうした綱がりを得たことで、すぐそこに悪意があることを知る。その悪意によって、誰にも言えない弱さを抱えた人がいる。それを打ち明けられた時に何も言えずに歯噛みをする自分がいる。そうして月日が経ち、自分の答えが出た時、はたして相手に伝えることはできるのだろうか。

読んで思ったことは、強いなあ、ということ。そして、彼女にとって、それがいい出会いだったということ。面白い本だと思っていたのに、加速する終盤に感動が待っていた。この強引な作品展開に着いて行けたら、負けない強さや、わかってしまえる想像力のすごさに、身が震えるかもしれない。そうでない場合があるかもしれない。自分は前者だったので、これはすごかった、と言いたい。童貞も無事に捨てられたことだし、ってオイ。

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