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    2009

02.24

「ROCKER」小野寺史宜

ROCKERROCKER
(2008/11)
小野寺 史宜

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第三回ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作。

ミミこと堀美実は十六歳の女子高生で、卒業に最低限必要な日数しか出席しないと決め、信念を持ってプチ不登校を実践している。ミミは両親が離婚する前の姓は白鳥だった。イトコのエイくんこと白鳥永生は二十七歳の高校教師で、聞くところによると、ギターはすごくうまかったらしい。何年も弾いていないとエイくんは言うが、たまにギターを弾いていることをわたしは知っている。それこそ憑かれたように弾きまくっていることを。ミミはよくエイくんのアパートに行く。泊まっていったりもする。だけど二人のあいだに愛はない。だってイトコだから。

友達を作らない女子高生のミミは、イトコのアパートをひっきりなしに訪ね、いいかげん高校教師の永生は、戯言なのか詭弁なのかで人を煙に巻く。そんな二人の前に現れるちょっと変わった人たち。ストーカー少年の光倉元希は高校にロック部の創設を望み(「ROCKER」)、女教師の寺橋水面は男子生徒から告白されて悩み、その広尾未知彦は付き合ってもらえなければ死ぬと言う(「TEACHER」)、レストランでバイトしている新妻里世は総合格闘技に打ちこみ(「FIGHTER」)、校長の娘という柴田佐和は一度に友達と恋人を得て(「FATHER」)、ミュージシャンである父親のステージでギターを弾くことになった永生と、ミミは一曲歌うことになった(「SINGER」)。

本書を手に取ったきっかけは、いわゆるジャケ読みだ。少女の目力にふらふらっと引き寄せられたのだ。当初思っていた内容と少し違ったが、これは読んで正解だった。ここにあるのはロックだ。テキトーな永生の存在自体がロックだ。カチッと枠にはまらずに、行き当たりばったりで展開するストーリーもロックだ。そのロックを通じて、イトコ同士の新たな人脈が繋がっていき、そして、後ろ向きだったミミも少しずつ変貌していく。

最初はイトコ二人のやり取りに引き込まれ、しだいに増えていく魅力ある人物たちに楽しくなり、友達を作らなかったミミの謎が明かされると、その作っていた壁を取り壊し、あとは音楽の素晴らしさと仲間に感動する。幻のデビュー作がこの著者にはあるみたいだが、これが実質デビュー作といっても構わないだろう。だが、こなれた文章に、洒落た会話とテンポの良さは、新人とは思えない心地よさがあった。

これは掘り出したかも。そして今後もっと大きく羽ばたきそうな匂いがぷんぷんする。今の内にツバをつけていると、見る目があったと自慢出来るかもよ。おすすめの一冊です。

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