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    2009

03.03

「同級生」東野圭吾

同級生 (講談社文庫)同級生 (講談社文庫)
(1996/08)
東野 圭吾

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同級生の宮前由紀子は、道路に飛び出したところを、トラックにはねられて死んだ。それを西原荘一(俺)が知ったのは、翌日のことだった。学校の噂では、由紀子は妊娠していたのではないか、というものだった。もし噂が本当なら、子供の父親は俺だ。正直なところ、自分の気持ちが今も、よくわかっていない。はっきりしているのは、あの時由紀子を抱いたのは、彼女が欲しかったからではないということだった。あの時自棄になり、いろいろなものから逃げようとしていた。乱暴な言い方をすれば、相手は誰でもよかったのかもしれない。

由紀子の親友だった楢崎薫と、彼女のことが好きだった河合一正。俺は二人の視線を受け止めながら考えを巡らせた。由紀子の恋人として、本当に由紀子のことが好きだった男として、どうすればいいのかを考えた。この二人に軽蔑されたくないという気持ちがあるのも確かだが、それ以上に、俺のことを恋人だと信じたまま死んでいった由紀子に報いねばならないと思った。できる償いは、彼女とは本気の関係で、妊娠の相手が俺だと皆に告白し、事故の真相を暴くことだけだった。

やがて生活指導部の女教師が事故に関わっていたことを突き止める。その教師は病院の近くで見張っていた。生徒が出入りしているというタレコミを聞いたからだ。病院の前で見張っていたら、そこへ宮前由紀子が現れた。教師は出ていって、彼女を問い詰めようとした。だけど彼女はヤバいと思って、その前に逃げ出した。追いかけられ、夢中で逃げて、それで彼女は事故に遭った。俺は授業中に皆の前で女教師を告発した。だが、その女教師の絞殺体が発見されるや、一転俺は容疑者にされてしまう。


主人公には、彼女と関係を持った時期に何かがあったという含みは持たせてはいるが、自己保身からくる言い分は気持ちいいものではない。だが、それ以上に教師の態度にイライラとさせられる。嫌がらせに、見せしめ。さらに、でっちあげまで。こんな学校に通っていたら、人間不信に陥ってしまいそうだ。そのような怒りではち切れそうな読書となったが、著者はあとがきで教師が大嫌いだったと告白している。これは著者によって用意されたレールに、まんまと乗せられてしまったということなのか。

ミステリとしては他作品と比べるとやや小ぶり。トリックも乱暴でリアリティに欠けていた。それよりも、高校生ならではの若さとか、青さとか、葛藤とか、登場人物たちの人間ドラマに重点を傾けた作品だと思った。嫌なヤツだと思われた主人公にも、それなりの理由があって、だけど、死んだ由希子は、何も悪いことをしてないし、彼女の両親も含めてかわいそうで……。小気味良いラストだけど、そこは置き去りにされたような。

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東野圭吾
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