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    2009

03.07

「喋々喃々」小川糸

喋々喃々喋々喃々
(2009/02/03)
小川 糸

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栞は、東京の下町の風情を残す谷中という町で、アンティークのきものを売って暮らしている。三軒長屋で、一階は店舗、二階は住居として使っている。店の名前は、ひめまつ屋という。縁もゆかりもない土地にとつぜん店を構えて、ゼロからのスタートだったけれど、親切な町の人や、同じく他所から来た人達のネットワークに支えられ、つましいけれど、衣食住だけはなんとか困らずにひとりでやっている。

両親の離婚の原因となったのは、花子曰く種違いの妹の楽子にあった。父は実家のある北陸の山奥で、ほぼ自給自足に近い生活を営んでいる。数年前、地元で同じバツイチの女性と再婚した。それ以降、栞もあの家には帰っていない。栞は父親の、妹は母親の籍に入り、母親と花子と楽子は、都営住宅に三人で暮らしている。栞だけがひとり谷中で暮らしている。

ご近所さんもふらりと訪れてはひめまつ屋に腰を落ち着ける。同じ町内に住んでいるオリーブ少女ようなまどかさんは、時々、お菓子を差し入れに来てくれる。息子夫婦と同居しているのだが、お嫁さんとの折り合いが悪いらしい。近所の寺の住職夫人、通称イメルダ夫人は、なぜか少し履いて飽きたらしい靴を持って来る。近くのお屋敷に住む老紳士のイッセイさんには、孫のようにかわいがってもらい、時々デートする。

その日、栞が一休みしようかしら、と思った時、ごめんください、と男性の声がした。一瞬父かと思った。男性の声質は父にそっくりなのに、外見は少しも似ていないので不思議な感じがする。男性は始めてのお茶会に着ていく着物を探しているという。栞は、たった今知ったばかりの男性の名前を心に刻む。木ノ下春一郎さんは、左手の薬指に結婚指輪をはめている人だった。

木ノ下さんと一緒にいると、なぜだか言葉がすらすらと飛び出し、もっと自分のことを聞いてほしいような気持ちになった。一緒にいると、なんだか肩の力が自然に抜けて、安心できる。そして木ノ下さんは、食べ物を品よく、それでいてすごくおいしそうに食べる。木ノ下さんと会うことを想像するだけで、呼吸が苦しくなってしまう。栞の心は木ノ下さんを求めてまっすぐ進む。

「喋々喃々」とは、小さい声で親しそうに語り合うさま。また、男女がむつまじげに語り合うさまをいう。まさにその言葉のように、二人は静かに言葉を交わし、言葉にならない思いを重ねていく。きれいな文章に、匂い立つ文体。色とりどりなきものに、情緒ある下町風情。移り行く季節に、四季の花々。そして、料理の数々。人を大切に思う気持ち、日々の細やかな暮らしを、どうぞご堪能あれ。前作以上におすすめです。

小川糸さんのサイン会に参加してきました。ちっちゃくてめっちゃかわいかったな~。

Image229_r1.jpg

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2009/11/23(月) 13:09 | じゅずじの旦那

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