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    2009

03.15

「架空の球を追う」森絵都

架空の球を追う架空の球を追う
(2009/01)
森 絵都

商品詳細を見る

やっぱり罠にはまった。そんな気がする。ふとした光景から人生の可笑しさを巧妙にとらえる森絵都マジック。たとえばドバイのホテルで、たとえばスーパーマーケットで、たとえば草野球のグラウンドで、たとえばある街角で…人生の機微をユーモラスに描きだすとっておきの11篇。(「BOOK」データベースより)

足元もおぼつかない少年野球の練習を見つめる母親たち、年に二回の飲み会を催す高校時代の女友達、桜並木の連なる遊歩道で、邪心ある人とすれ違う通勤途中の女性、歯痛の社長にハチの巣退治を命じられ、右往左往する同僚たち、高級食材を淡々と買う夫人に憧れて、追いかけて観察してしまう女性、自由奔放な女になりたくて、逃がす目的でカブトムシを一匹買う主婦、御曹司との婚前旅行先のドバイにて、心をざらつかせてしまう女性、乗ったタクシーで縁と縁が繋がって、懐かしい人に会いに行くことになるカップル、温泉に来て、一緒にお風呂に入ろうとしない姉妹、国を追われ、難民キャンプで二十年過ごしている部族の女性、自分の上に振りかかっていたかもしれない災難を見続ける女性。

日常の光景からふっと湧き上がってくる彼女たちの想い。その一瞬の感情をとらえた作品になっている。ただ、すべてが女性視点になっているので、共感はほとんどなかった。女性が読み手なら、もっと共感があっただろう。だけど、くすっと笑える作品や、覗いてはいけないものを見てしてしまう作品や、おもわずツッコミを入れてみたくなる作品や、しみじみとなる作品など、情景やバリエーションは豊かだ。

個人的に好きだったのは、ただの酔っ払いと化した「銀座か、あるいは新宿か」、花より団子ではなく花より美人の「チェリーブロッサム」、他人が気になってしまう「パパイヤと五家宝」、何でというところに面白味がある「夏の森」、ラストに意外性のある「ドバイ@建設中」、オチにニヤリとしてしまう「二人姉妹」、深くて重い「太陽のうた」、こういう大人になりたいと思う「彼らが失ったものと失わなかったもの」だった。

こうして作品名をあげると好きな作品は多くあるが、飛びぬけて面白いと思ったのは「パパイヤと五家宝」ぐらい。多くの作品で、ラストでどうにかしようと垣間見える部分があり、またページ数も足りなくて、全体的に小さくまとまっていたように思えた。もっと彼女らしいのびのびとした長編を読みたい。できれば児童書の方で。そう偉そうに思ったのは自分だけだろうか。でも森絵都さんの大ファンですよ。

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森絵都
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comments

こんばんは。
どちらかというと女性が共感できる話が多かったかもね。
「銀座か~」「パパイヤ~」も楽しいし、「ドバイ~」のオチも私は結構好きです。
あと、最後の話はちょっとジ~ンときました。

確かに、小さくまとまっているかなという気もするけど、
これはこれで森さんらしい感じ?

mint:2009/03/16(月) 21:20 | URL | [編集]

こんばんは。
「彼らが失ったものと失わなかったもの」の夫婦、すごく素敵ですよね。こういう大人になりたいものです。年齢は十分「お・と・な」なんですけどね…

なな:2009/03/16(月) 22:33 | URL | [編集]

はじめまして。
TBさせていただきました。
私は初森絵都体験だったのですが、
なんだかじわじわと染みてきました。

時折:2009/03/17(火) 05:56 | URL | [編集]

mintさん、こんにちは。
好きな作品はありましたけど、これ!というものがありませんでした。
女性向けだと分かっていますが、期待していただけに・・・。
「ダイブ!!」みたいなのが読みたいっす^^;

しんちゃん:2009/03/17(火) 12:24 | URL | [編集]

ななさん、こんいちは。
「彼らが失ったもの~」自分なら怒鳴り込んで行くでしょうね。
言葉が通じなくても、大阪弁で”おまえ丈夫やってゆ~たやろ!”と
人間として小さいな~(苦笑)

しんちゃん:2009/03/17(火) 12:30 | URL | [編集]

時折さん、はじめまして。
悪くはないんだけど、もっと心に響く作家だと思っています。
だから小品のように感じてしまいました。
ぜひぜひ、他の作品も読んでみてください。

しんちゃん:2009/03/17(火) 12:35 | URL | [編集]

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『架空の球を追う』 森絵都


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森絵都『架空の球を追う』


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架空の球を追う 〔森 絵都〕


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