--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2009

03.19

「あなたがここにいて欲しい」中村航

あなたがここにいて欲しいあなたがここにいて欲しい
(2007/09)
中村 航

商品詳細を見る

表題作「あなたがここにいて欲しい」は、「夏休み」に登場した吉田くんと舞子さんの若かりし頃。それに「男子五篇」「ハミングライフ」の他二編を収録。

「あなたがここにいて欲しい」
カマボコがあるんですけど、食べますか? 大学の研究室には、吉田くんと舞子さんだけが残っていた。二人はそれぞれのPCに向かい、それぞれの作業をしていた。吉田くんは、小田原へ古い友達の又野君に会いに行くが、結局は会えなかった。吉田くんは又野君こそ、小田原最後の正当なヤンキーだと信じている。又野君に渡すつもりだった小田原土産のカマボコを、二人はつまんだ。二人は一緒に研究室を出て、駅まで歩いた。その日(カマボコ記念日)から、二人はときどき一緒に帰るようになった。

「男子五篇」
小学一年生、夜祭りは大人と一緒に行くものだった。小学三年になったら、祭りは友だちと一緒に行くものになっていた。小学六年には、ただ学校が休みになるラッキーな日になっていた。中学校ではサッカー部に入り、どうしても気になる同級生がいた。高校に入るとすぐ、バンドの真似事を始めた。十八歳、上京して大学生になった。レンズを作る会社でエンジニアとして働いた。その後、小説を書こうと思ったのは、案外自然なことだった。会社を辞めようと思ったのも、自然なことだった。二十九歳だった。

「ハミングライフ」
私は天気が良い日は、牛乳とサンドイッチを買い、公園に行く。茂みの下に、黄色い皿が見える。その向こうに目をやると、今度は猫だった。私は牛乳をあげてみることにした。牛乳を飲み終えた猫が去っていった茂みの先に、大きな木があり、ぽっかり空いた洞があった。私は昼休みになると公園に行き、猫に牛乳をやった。ウロの奥に、何か白いものがあった。Hello!と猫の絵が描かれた紙。私は返事を書いた。私は木のウロをウロポストと名付け、ウロポストにはだいたい毎日、小さなウロレターが届く。

「あなたがここにいて欲しい」は、恋の始まりと友情の確認の物語。著者らしい温かな作品で、こういうユルイ感じは好きだ。「夏休み」を読んでいると、さらに楽しめることは間違いない。「男子五篇」は、著者の自伝だろうか。主人公と過ごした年代が近い自分にとって、登場するアニメや音楽、バンド活動など重なる部分が多々あって、男の幼稚さに共感することができた。「ハミングライフ」は、猫を通して、男女がお互いを知らないまま交信を始める。とにかくメルヘンでかわいい作品だ。また雑学や言葉遊びも楽しかった。それにイラストもキュートだった。

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

中村航
トラックバック(1)  コメント(2) 

Next |  Back

comments

TBさせていただきましたm(_ _)m

個人的には「あなたに…」より「男子五編」が良かったです。
これって中村さんの自伝なんでしょうかね。

私も性別は違えど、年齢とか場所とかわかるところがあったので、共感できました(笑)

たかこ:2009/10/24(土) 20:14 | URL | [編集]

たかこさん
「男子五編」は自伝っぽいですよね。
でも作家は嘘つきだから半々ぐらいかな、と。
記憶は薄れていますが、かわいい一冊だと思いました。

しんちゃん:2009/10/24(土) 22:36 | URL | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

あなたがここにいて欲しい / 中村航


このタイトル気になっていたんだよね。 中学生の頃に、新井素子の「あなたにここにいてほしい」を読んで、"Wish you were here" は、「あなたが」なのか「あなたに」なのか微妙に悩んだんだよね。(未だにわからないけど…) 「あなたがここにいて欲しい」は中村さん...

2009/10/24(土) 19:53 | たかこの記憶領域

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。