--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2009

03.27

「卵の緒」瀬尾まいこ

卵の緒 (新潮文庫)卵の緒 (新潮文庫)
(2007/06)
瀬尾 まいこ

商品詳細を見る

「卵の緒」「7’s blood」の二編を収録。

「卵の緒」
僕は捨て子だ。驚くことに母さんの僕に対する知識があやふやなのだ。へその緒が親子の証だって、青田先生が言ってた。だけど母さんは僕にへその緒を見せてくれない。代わりに卵の殻を見せて、僕を卵で産んだなんてまじめな顔で言うから、うそなのか本当なのかまだ九歳の僕にはわからなくなった。捨て子疑惑はまるで晴れなかったけど、この母さんなら卵で僕を産むこともありえるだろう。それに、とにかく母さんは僕をかなり好きなのだ。それでいいことにした。悩んで禿げないためにもそう思い込むことにした。

うちの親父は木の又から産まれたらしい。自分は橋の下から拾われたそうだ。今なら冗談やからかいだと分かるが、子どもの頃にそう聞かされて、当時は真剣に悩んだ覚えがある。へその緒もあるそうだが、気持ち悪くて見たことがない。この主人公の男の子もまた、すごく不安がっている。でも母親は軽くいなしてしまう。しかしこの母親は不思議系で天然も入っているのか、憎めない存在で妙に愛おしく感じてしまう。瀬尾さんの優しい文章から、深い愛も伝わってくる。そうして、ラストには大きな感動が訪れてくるのだ。

「7’s blood」
七子と七生。父さんがつけた。私たちが似ているのは名前だけではない。驚くほど、顔つきも同じだ。だけど、正しい姉弟じゃない。七生は父の愛人の子どもだ。七生の母親が傷害事件を起こして刑務所に入ったため、我が家で預かることになった。といっても、父親はとっくの昔に死んでいるから、七生と我が家はなんら関係がない。なのに、七生を引き受けることになった。奇特な母さんが決めたことだ。七生が来て五日目、母さんは病院に運ばれた。

二人きりで暮らすことになった七生は、育った家庭環境ゆえに処世術を身につけていた。無邪気さ、気の利いた行動、子どもらしい笑顔。それらは相手が次にどうでるかを見透かして作られたもの。つまり、同情を引くための計算をする、子どもらしくない子ども。そんな子どもなので、七子は気味悪く思ってしまい、二人はぎくしゃくしてしまう。それでも一緒に生活していくうちに、なくてはならない存在に変化していく。いい加減な姉としっかり者で要領のいい弟と、「卵の緒」とは違う血の繋がりの物語。母親はなぜ七生を引き取ったのか。それに七子が気づいたとき、 大きな温かさに包まれて胸がいっぱいになった。

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

瀬尾まいこ
トラックバック(0)  コメント(0) 

Next |  Back

comments

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。