--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2009

03.28

「ICO霧の城」宮部みゆき

ICO-霧の城- (講談社ノベルス)ICO-霧の城- (講談社ノベルス)
(2008/06/20)
宮部 みゆき

商品詳細を見る

"生贄の刻"がきた。トクサ村では、何十年かに一人、頭に角を持った子供が生まれてくる。生まれたての赤ん坊の時は、角は目立たない。村の誰よりも丈夫に育つその子は普通の子供たちと、何ら変わらないようにも見える。しかし、頭の角は、まごうことなき"しるし"であった。その子がニエであることのしるし。やがてその子が"霧の城"へ行かねばならぬというしるし。村が背負わされたしきたりのしるし。その子が十三歳になると、角は本性を現す。一夜のうちに急速に伸びて、まるで小さな水牛のように、髪を分けて姿を現すのだ。それこそが生贄の刻である。霧の城が呼んでいる。時は満ちた。その子をニエとして捧げよと。

この村のしきたり。イコの頭には、いろんな言葉が浮かんできた。今の気持ちを説明するには、たくさんの言葉が要る。それを上手に選び出し、並べて口にするだけの自信がない。なにしろ、イコはまだ十三歳だった。しかし、イコはもう決心を固めていた。ニエとしての役割が、自分のなかではっきりと形を成していた。その頃、一番の仲良しのトトは、一緒に城へ行くと軽はずみな行動を起こし、城主の呪いで石化していた。その手には"光輝の書"があった。その書に印された祈りの言葉こそ、イコに着せる御印だった。イコはその特別な御印を着て、霧の城へと旅立つ。

仕掛けに手をかけると新たな通路が現れる。たどり着いたのは石棺が並んだ大広間。その石棺は、薄青く、また薄赤く、生き物のように脈動しながら、どくん、どくんと光っていた。石棺は大口を開けてイコを呑み込み、頭から食べようとした。でも、イコは、石棺にとっては毒になる食べ物だった。この御印は貴方のものだ。村長の言葉が耳に甦る。その時、鳥籠に囚われた少女を発見したイコは、彼女を助け出す。現れた煙のような黒い怪物が、少女を黒い渦へ引き込もうとする。助けようと少女のその手を握ると、ここではあるけれど現在ではない光景が広がった。

イコは言葉の通じないその少女の手を引き、とにかく外を目指して歩き出す。だが、その行く先々で黒い怪物に襲われる。「僕が君を守ってあげる。一緒にこの城を出て行こう。二人で手をつないで出て行こう」頭に角の生えたニエの少年・イコ。不思議な力を持つ少女・ヨルダ。彼女が囚われていた理由とは? いや、この少女こそ、何者だろう? なぜ霧の城は、角の生えた子を求めるのか。いったい、霧の城というのはどうしてこんなに不便に造ってあるのだろう。あっちにもこっちにも段差があって、真直ぐには進めない。運命に抗い、謎が渦巻く城からヨルダとともに脱出するため、イコは城主と対決する。


内容紹介を書き始めたら、止まらなくなってしまった。これはプレステ2のテレビゲーム「ICO」を元に、その物語世界をノベライズした作品らしい。だが、ここ何年もゲームをしない生活を送っているので、そのオリジナルを知らなかった。よって、ゲームを知らないただの本読み人の声だと思って下さい。

ネット書店アマゾンでは、ゲームと違うと酷評されていた。ゲームの良さを台無しにしたと言われていた。これを読むなら攻略本を読めという暴論まで。でも、宮部版「ICO」だけを読んだ人からすれば、これが「ICO」なのだ。ゲームは視覚効果が大きくて、プレイヤーが得る情報はその目に映るものがほとんだと思う。それを文字にして、文章に組み立てて、物語として膨らませるのだから、同じ「ICO」であってもこれはまったくの別もので当然だろう。

細かい物語の背景の描写。迷路のような城内にひとつひとつ苦労する主人公たち。そして、登場人物たちの心理描写やその時々の想い。ゲームには大筋のシナリオはあってもこれらはない。ゲームを体験した人からすれば、これら加えられた部分が余計で、「ICO」ではない理由なのかもしれない。だけど、これらがなければ本当に無味無臭な攻略本だ。そんなのを読んで面白いのだろうか。アマゾンの低度な意見に少々熱くなってしまった。

第一章から第二章までは、主人公の旅立ち、霧の城、ヨルダとの出会い、そのヨルダの正体が描かれている。これらは著者の熱意が空回りしてしまったのか、少々長すぎるように感じてしまった。だが、第三章に入ると俄然面白くなりだした。繁栄した過去の霧の城。城主である女王の闇。そこであった出会いの明と暗。そして、ことの真相と対決。最後は予定調和だけど、宮部さんらしい少年の冒険が楽しむことができた。ゲームを大事に思う人は無理して読まないで。世界観は同じだが、これは別ものだから。

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

宮部みゆき
トラックバック(0)  コメント(2) 

Next |  Back

comments

TBさせていただきました。
たしかにAmazonのレビューはちょっと・・・ですよね。

zanza:2009/03/30(月) 06:47 | URL | [編集]

zanzaさん
お恥ずかしい。アマゾンの勘違い君に対して熱くなってしまいました。
でも、いくら意見でもあれは酷いですよね。

しんちゃん:2009/03/30(月) 20:04 | URL | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。