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    2009

04.24

「十四歳の情景」斎樹真琴

十四歳の情景十四歳の情景
(2009/02/19)
斎樹 真琴

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ちょうど新学期が始まる頃、私は視力を失い始めた。お母さんも兄貴も十四歳の頃に視力を失い始めたから、私も近いうちにそうなるだろうと覚悟していた。私の目が見えなくなるのは、正体不明の遺伝病ということになる。だから怖くなんてなかった。むしろ、嬉しかった。「時の情景」の正体を探れる日が、ようやくきたから。兄貴の昌義があれだけ怯えて怖がり、最後には命を捧げた「時の情景」を目にする日が、やっと訪れたのだ。

兄貴は死の前日まで日記を書いていた。お父さんもお母さんも兄貴が日記を残したことは知らない。兄貴の死の理由は、全て日記に書かれている。だけどもっと深い理由がありそうな気がしてならない。書かれている以外の死の理由が。「時の情景」は、少し先の出来事を見せてくれる。兄貴はそれを「時の情景」と名付けた。兄貴は「時の情景」に殺された。だから絶対に「時の情景」の謎を解いてやる。

滝口君は秘密を知っている。兄貴が死んでいるのを最初に発見したのは滝口君だった。目が見えなくなるにつれて兄貴の友達は減っていき、最後までそばにいたのは滝口君だけだった。日記には滝口君に私を頼んだことが、はっきりと書かれていた。私みたいにこっそり日記を手に入れたのと違って、兄貴の唯一の相談相手だった。だから拒絶する。大きな歯車が回っている。だから危ないから、近づかないで。“此の世の理”に抗おうとした十四歳の私が綴った日記。

前作と同じく、日記形式で描かれた作品。デビュー作を読んだ時にも思ったが、この作家さんは半端じゃなくすごい。読ませ方が上手いんだ。キャラに魅力があり、興味の引き方も巧みで、あっけなく人を殺す一方で、優しさが溢れている。ユーモアのセンスも中々のものだ。そして、この家系の血に刻まれた男の役目。この家系に生まれてきた女の役割。そして選ばれた男。

徐々に明かされていく特殊な遺伝を持った家系のこと。自殺した兄貴のこと。「時の情景」のこと。それら全貌が見えた時、読者の予想を裏切るエンディングが待っている。これ以上は言えないけれど、○○なことが淡々と綴られている。だってこれは日記なのだから。そこがまた、この作家の上手さだと思った。ああ、ネタに触れないと書けないことばかりなので、伝え難いことがもどかしい。

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