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    2009

04.25

「花々」原田マハ

花々花々
(2009/03/04)
原田 マハ

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順子は、沖縄・与那喜島のダイビングショップでアルバイトをしている。ふるさとの町、岡山にいたころは、ここに比べればはるかに埋め尽くされていた。あらゆるものがあった。家やビルや店、人間、わずらわしい人間関係、きれぎれになった家族、破裂しそうにいっぱいあった。それがいやでいやで、逃げ出してきたのだ。この圧倒的に空っぽな場所へと。何もない。それなのに、安息で満たされた風景。だが、この島に巨大リゾート開発の話が持ち上がり、反対していたオーナーの庄司もついに立ち退きに同意した。自分はまた、どこかへ流れていくのだろうか。

成子は、日本有数の都市開発起業に勤務し、都心で進んでいる巨大な複合開発のプロジェクトリーダーとして、日夜を分かたず働いている。夫とは、会話もないすれ違った夫婦生活。小型犬のホープを飼い始めたものの、夫婦のあいだの接着剤にはならなかった。その日、同郷の同級生、照屋俊一とひさしぶりに会った。彼は、故郷の与那喜島にリゾート開発を仕掛けていた。成子自身は、複雑な気持ちだった。なつかしい場所。けれど、忙しさにかまけて何年も帰っていない。そのくせ、何があろうと永遠にあのままなんだ、と心のどこかで信じていた。

純子と成子は、島を出る直前に友人になった。故郷の与那喜島に帰ってきた成子と純子は妙に会話が弾み、毎日会って話し込んだ。都心の開発を務めている成子だったが、次に手がける新しい事業を模索し始めてもいた。その内容は、ひとり旅が好きな女性が憧れる、島の宿をプロデュースすること。そして、リサーチのようなことの手伝いをしてみないかと純子は持ちかけられた。どこということはない、気持ちの向くままにどこかの島に行って、どんな様子か教える。それでお金をくれるなんて。しかし二人が見つけた物は、探していた目的以上の大きな物。ほんとうに大切なものが見えてきた。

「カフーを待ちわびて」の明青と幸の暮らしの傍でくり広げられていた、もう一つの物語。これは「カフー」の姉妹編だけど、人生の岐路に立った二人の女性の物語になっている。だから、明青や幸の存在は匂っていたけれど、最後まで登場しない。でも気になっていた明青と幸のその後は忘れた頃にさらっと披露されていた。これはちょっとしたサプライズだった。彼女たちが旅を通して得たものはあえて書かない。良くいえば王道。悪く言えば捻りがない。でもそれを見つけた最後のシーンは、とても印象的で爽やかだった。その一方で、離島のめずらしい花々がたくさん出ていたけれど、そのオチもこうなのね、とそこは少し苦笑だった。でも面白かったです。

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原田マハ
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comments

おはようございます。
たしかにひねりはなかったかもしれませんね。
でも、なぜか原田さんの物語はぐっと来るのです。
いつもどおり「カフー」の内容を忘れてて
再読したくなりました(汗)

なな:2009/04/26(日) 05:55 | URL | [編集]

ななさん、こんばんは。
真直ぐでわき道がありませんでしたね。
寄り道とか好きだから、もう少し他の島に足を伸ばしても・・・。
いやいや、これでも面白かったです。
「カフー」はなんとなく思い出しました。めずらしく(笑)

しんちゃん:2009/04/26(日) 19:34 | URL | [編集]

明青と幸のその後が知りたくて読んだのですが、成子と純子の話も好きです。成子は「カフー」を読んだ時は好きになれない女性だと思っていたのですが、「花々」の中で彼女にも変化が表れてきたので、少し好感が持てました。

あとは終盤の開大と純子の文通がほほえましくて好きです。
このふたり、何とかなってほしい気もするんですが…

日月:2009/06/15(月) 01:01 | URL | [編集]

日月さん
沖縄が舞台だと、どうしても都会の匂いがする人は浮いちゃいますね。
でもその対比が作品を面白くしているように思います。
開大と純子は惜しいですよね。しかし純子は自分の場所を見つけちゃったから^^;

しんちゃん:2009/06/15(月) 18:56 | URL | [編集]

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