--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2009

04.29

「恋文の技術」森見登美彦

恋文の技術恋文の技術
(2009/03)
森見 登美彦

商品詳細を見る

京都から遠く離れた能登の寂しい実験室に飛ばされ、クラゲ研究に従事している大学院生の守田一郎。孤独と無聊を慰めるべく、文通の腕を磨こうと思い、また稀代の文通上手として名を馳せようと、京都に住むかつての仲間たちに手紙を書きまくる。そしてゆくゆくは、いかなる女性も手紙一本で籠絡できる技術を身につけたいと、文通武者修行に励む。

守田一郎は海辺の実験所に閉じ込められ、実験は失敗が続き、指導してくれる谷口さんは罵倒しながらつかうあてのない精力を増強し、ときに能登島水族館のイルカに相談し、ときには和倉温泉に行き、ときには羽咋へUFOを探しに行き、天狗ハムをむしゃむしゃ食べて麦酒を飲み、ただひたすら手紙を書き続ける日々を送っている。

その手紙のうえで、友人である小松崎友也の恋の相談に乗り、大塚緋沙子先輩からは一方的に弄ばれ、かつて家庭教師をしていた間宮少年は異性を意識し出し、学生時代にクラブでお世話になった森見登美彦先生とは目的の見えないやり取りをし、女子高生の妹に見栄を張りつつ説教を垂れる。守田一郎は饒舌で筆まめだ。だが、未練ある伊吹さんへの恋文だけは思うように書けない。

面白かったのは、片思いの恋の相談から何故かおっぱいの呪縛に嵌っていく小松崎とのやり取りや、ゴキブリキューブ(太陽の塔)を思い起こす大塚緋沙子との報復合戦に、妹に尊敬されたくて偉ぶっているのに、実は見破られているトホホな書簡。そして、どれもがおかしな方向へと行ってしまう伊吹さんへの想いを綴った失敗書簡。特に其の四は、吹き出し笑いに注意が必要。

これと言ったストーリーがほぼ皆無で、ただ単に書簡を並べただけの作品。だけど、文通相手によって変わる文体が絶妙で、一つのできごとを複数の人物に伝えることで他の人物像や事件の顛末がわかるという構成にもなっており、また相手から送られてきた書簡の内容が推測出来るようになっている辺りが非常に巧い。そして、恋する守田一郎は自分の想いを伊吹さんに伝えられたのか。もちろん面白かったです。

電気ブラン、猫ラーメンに続き、天狗ハムが気になった。てかっ、楽天で買えるじゃん(笑)

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

森見登美彦
トラックバック(7)  コメント(8) 

Next |  Back

comments

面白かったですね~
毎回手紙の最後の自分と相手の名前のところが
その時の手紙の内容に沿っていて、ニヤリとしました。

天狗ハム、本当に売ってるんですね。

なな:2009/05/13(水) 08:48 | URL | [編集]

ななさん
まるで手紙のタイトルみたいでしたね。
小さなことだけどそこはポイント高かったです。

天狗ハム、売ってました^^)

しんちゃん:2009/05/13(水) 18:30 | URL | [編集]

こんばんは。
其の四の壊れ具合は何度読んでも爆笑です。
単調になるかと思いきや、飽きることなく読んだ書簡集でした。
天狗ハム買いたくてうずうずしてます。

雪芽:2009/06/08(月) 22:01 | URL | [編集]

雪芽さん、こんばんは。
失敗書簡・其の四は反則ですよね。笑うなと言われても堪えきれないです。
そして気になるよね~。天狗ハム(笑)

しんちゃん:2009/06/09(火) 18:16 | URL | [編集]

これは期待以上のおもしろさでした。そして最後に待っていたのは、この小説から生まれるとは思えないメルヘンのような風景・・・。森見さんの世界って本当に不思議です。

天狗ハム本当に売ってるんですね・・。
ここで初めて知りました。

june:2009/11/16(月) 20:53 | URL | [編集]

juneさん
どういう思考からこういう物語がうまれるのでしょうね。
異才とでもいうのでしょうか。
また小道具のチョイスもどこから探してくるのやら(笑)

しんちゃん:2009/11/18(水) 17:36 | URL | [編集]

天狗ハム、買えるのですね。
実際にあるとは思ってませんでした。
あっ、ツッコミどころはそこじゃないですね(^-^;

この送信控だけの、話の展開。恋文の技術といいながら、本当の恋文は変てこな失敗だらけのもの。やっぱりモリミーはすばらしいです(笑)

たかこ:2010/04/05(月) 19:15 | URL | [編集]

たかこさん
やっぱ、そこですよね。天狗ハム。
失敗ばかりの恋文、それにモテない京大生…。
それなのに、森見の結婚報告は、裏切りの宣言でした!

しんちゃん:2010/04/05(月) 22:25 | URL | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

『恋文の技術/森見登美彦』


mixiのコミュで感想を読んでいたらどうしても読みたくなって、思わずアマゾンで取り寄せてしまいました。「就活生なのに森見とかアホか!書を捨てよ!」なんて言われてしまいそうですが、心配ご無用。彼の本にしては物凄くマイルドな作品です。「引きこもりたい!社会なん...

2009/04/29(水) 22:45 | I don\'t know what you mean.

「恋文の技術」森見登美彦


恋文の技術 森見 登美彦 JUGEMテーマ:読書 京都の大学から、遠方の実験所に送られた男子大学院生が、友人知人に手紙を書きまくる。でも本当に気持ちを伝えたい人には、思うような手紙が書けなくて―― はぁ~読み終わってため息が出るくらい面白かった!森見さん...

2009/05/13(水) 08:48 | ナナメモ

恋文の技術 〔森見 登美彦〕


恋文の技術森見 登美彦ポプラ社 2009-03売り上げランキング : 5213おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ≪内容≫ 京都の大学から、遠く離れた実験所に飛ばされた男子大学院生が一人。 無聊を慰めるべく、文通武者修行と称して京都に住むかつての仲間たちに手...

2009/06/04(木) 20:12 | まったり読書日記

「恋文の技術」森見登美彦


「恋文の技術」森見登美彦(2009)☆☆☆☆★[2009057] ※[913]、国内、現代、小説、手紙、モラトリアム、大学院生、文通 ※ネタバレ少しあり。 未読者はただ書簡小説ということだけ知って、あとは前知識なく読むことを薦めたい。 手紙とモラトリアムはよく似合う。...

2009/06/07(日) 09:15 | 図書館で本を借りよう!~小説・物語~

「恋文の技術」 森見登美彦


この本を手にした時はまだ雪の季節だった。目に青葉、時すでに新緑の6月である。ぼやぼやしている間に来月初めには新刊の『宵山万華鏡』が出るようだ。ファンタジック京絵巻!、らしいので『きつねのはなし』みたいな妖しく幻想的な話だろうか。楽しみなお知らせではある

2009/06/08(月) 21:55 | コンパス・ローズ  compass rose

「恋文の技術」森見登美彦


恋文の技術クチコミを見る 「新・書簡体小説、誕生!」と帯にありました。往復書簡になっている小説はいくつか読んだことがありますが、一人が何人かに宛てた書簡でできた小説は初めてです。 どんなふうになるんだろうと思ったのですが、返事がなくても、次の手紙で相...

2009/11/22(日) 13:58 | 本のある生活

恋文の技術 / 森見登美彦


あぁ~、やっぱりこれが普通のモリミーか。 「『俺という大黒柱を失う京都が心配だ』と嘆いていたら『その前に自分の将来を心配しろ』という妹」。主人公の妄想ぶりもすごいが、本質をつきすぎる妹もまたおかし。最初の数ページでやられた!と思った。 京都の大学から...

2010/04/05(月) 16:39 | たかこの記憶領域

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。