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    2009

05.07

「さよならの扉」平安寿子

さよならの扉さよならの扉
(2009/03)
平 安寿子

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仁恵は夫の卓巳からメモを渡された。女の名前と携帯電話番号が書いてある。これを渡されたのは、末期のガンと告知された日の夜だった。五年前から付き合っていたそうだ。仁恵に隠したまま、逝きたくない。自分のことは許さなくてもいいが、彼女のことは恨まないでやってほしい。自分は家族を捨てるつもりはなかったし、彼女もそのことは承知していた。

父親の運命を知って後の娘たちは、何かというと涙ぐんだ。だが、仁恵は卓巳と一緒に宣告を聞いたときから一度も泣いていない。ぴんと来ないのだ。卓巳はいなくなったあと家族が困らないように、金を残していく。各種生命保険。死亡による退職金。遺族年金。合計すると、八千万を超えた。でも、志生子には何が残るのだろう。

原口志生子。しおこと読むんだ。卓巳は言いにくそうに低い声で教えた。仁恵のことは、「ママ」「お母さん」それから一番多かったのが「おーい」だったのに。しおこ。卓巳が甘い声で、この名を呼ぶところを想像できない。卓巳はこの人と、どんな風に過ごしてたんだろ。この人、独身なのかな。志生子。あなたは、誰?

それから、卓巳は意識混濁状態になった。仁恵は、何もしなかった。現実から逃げ込み、志生子のことを考え続けた。通夜も告別式も夢の中だった。娘たちも葬式の二日後にはそれぞれの生活に戻り、仁恵だけが取り残された。一人きりの夜、仁恵は志生子に電話をかけた。仁恵は知らずしらず、笑みを浮かべた。そして、友達のように話かけた。

社会経験まるでなしの本妻(48歳)と、デキる独身OLにして夫の愛人(45歳)が、夫の死をきっかけに対面。この本妻のウザさは何だろう。厚顔で不快感なエピソードを一つひとつあげるようなことはしないが、まともな人じゃない。その一方で、愛人の方が遥かにまっとうな人のようだ。本妻の嫌がらせに耐える愛人という図でしょうか。

読んでいると気づくのが、この本妻は常識知らずな子供だということ。当てこすりを愛人に言ってはそのことでハイになり、責め立てている自分に酔って気持ちよくなっている。愛人は本妻の行動の目的がわからなくて、変わった形の復讐だと思いながらも、不倫していた負い目があるので、つい身勝手に押し切られてしまう。

本妻の嬉々とはしゃぐ浮かれっぷりに嫌悪感を覚えるが、次第に麻痺してくるのだろうか、その痛さが滑稽に思えてくるから不思議だ。でも共感なんてものはひとつもない。この人、変。この人、ウザすぎ。はた迷惑な存在で、お近づきになりたくないけど、しかし自分と関わりがないからその無茶が面白くなってくる。でも読む人によっては嫌悪が別れるだろうな~。自分はマルでした。

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2009/06/16(火) 06:50 | +++ こんな一冊 +++

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