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    2009

05.13

「ヨコハマB-side」加藤実秋

ヨコハマB-sideヨコハマB-side
(2009/03/24)
加藤実秋

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街頭ティッシュ配り、カラオケボックスの店員、見習い美容師、屋台のサンドイッチ屋にお笑い芸人の卵…横浜駅西口繁華街・ビブレ前広場には、さまざまな人が行き交い、出会う。ささいなトラブルは起きても、刺激的で熱気に溢れた空間として愛されている。近頃、“住人”たちが夢中なのは「パニッシャー」と呼ばれるプチ・テロリストの噂。さらに、広場での日常の根本を揺るがす大問題が勃発した…。自分たちの居場所を守るため、若者たちが立ち上がる。とびきりクールでちょっぴりトホホな若者たちが突っ走る…いまが“旬”の青春群像ミステリー。《出版社より》

パニッシャー。横浜の街のあちこちで謎めいた事件が起きていた。被害者は不良少年、主婦、ホストと職業、年齢、性別ともバラバラ。失神させられて拉致され公園や動物園などに運ばれ、数時間後に発見されるというパターンが多く、ケガはないが、意図不明の笑える、被害者にとっては屈辱的なポーズを取らされることが特徴だ。さらに、必ず手首にアルミ製のおもちゃの手錠がはめられている。警察は容疑者さえ見つけることができず、犯人はいつしかパニッシャーと呼ばれるようになった。ビブレ前広場の常連たちは、パニッシャーの話題で賑わい、各編で登場する主人公たちはリンクしてリレーしてゆく。

ティッシュ配りのチハルは、使えない山田を助手に失踪した沙織捜しを始め(「女王様、どうよ?」)、サンドイッチとハンバーガーの屋台をしている隼人は、夫婦同然に生活していた友美に出ていかれてソースのレシピが分からなくて困り(「OTL」)、美容師見習いのユカリは、カットモデルになった真悠子このことで気づけば突っ走っており(「ブリンカー」)、カラオケ店でバイトする航平は、いつも一人で通ってくる女子高生の亜衣が気になり(「一名様、二時間六百円」)、漫才コンビを組んで三年目になるミチルと朝子は、メジャーになりたくてテレビ番組のやらせに協力してしまい(「走れ空気椅子」)、配送スタッフの光治は、パニッシャーの被害者を発見し、事件検証サイトの管理人たちから突撃取材を受ける(「ヨコハマフィスト」)。

安易な展開だとか、ミステリとしては物足りないとか、欠点をあげれば目に付くところはあった。しかしそれを差し引いても面白かった。実際にこれまで読んだ加藤作品の中で一番好きだった。開花した才能がティッシュ配りだった女の子や、同棲相手に頼りすぎている男や、集中すると周りが見えなくなる女の子と、みんなトホホな若者たちだけど、憎めなくて、底に熱いものを持った人たちだ。その熱いものがほとばしる瞬間が好ましかったし、いい加減な生活をしているように見えても、まだ捨てたものではないという救いに希望が持てた。

チャラチャラした若者でもお年寄りに席をゆずる人はいるし、階段の登り降りに困るママがいれば、ベビーカーをそっと持ち上げる人もいる。大人の方が見て見ぬ振りしているんじゃないの。確かに見た目はおっかないし、大概はマナーのなっていないやつらが多いけど、そういう優しい風景は若者の方が多いような気がするのは自分だけでしょうか。お礼を言われて、照れくさそうに去っていく若者に拍手を送りたい。そして自分もまたそういう人であり続けていたい。

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加藤実秋
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2009/10/05(月) 21:47 | まったり読書日記

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