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    2009

05.14

「風をつかまえて」高嶋哲夫

風をつかまえて風をつかまえて
(2009/03)
高嶋 哲夫

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緑の丘、紺碧の海、青空に燦々と輝く太陽。極めつきは、丘の上で回っている白い風車。印象的な絵だ。町立小学校四年生の女子児童が、ふるさとを描こうという文部科学省主催の絵画コンクールで、文部科学大臣賞を受賞した。この絵が全国紙に紹介されてから、東京にある数社の観光会社から、町の観光課に問い合わせがあった。しかし問題は、この町に風車がないことだ。なんとしても風車を造りたい。町長の言葉に議会は動いた。

母親の葬儀の日に父親と大喧嘩をして、優輝は家を飛び出した。それから七年がすぎている。幼なじみの由紀子と久しぶりに再会したことをきっかけに、優輝は家に帰ってみることにした。北海道南西部、日本海に面する内知町。土地は広いが、これといった産業はなく、若者の多くは高校卒業と同時に町を出て行く。典型的な、高齢化の進む過疎の町だ。この町で、優輝の父、東間真二郎は鉄工所を経営していた。バブル期は従業員が十名以上いたが、現在は優輝の姉を含め、三人で細々とやっている。

財政破綻寸前の内知町は、起死回生の町おこしとして、風車を造ることになった。白羽の矢が立ったのは、町に一つだけある鉄工所。東間鉄工所だった。技術的にも難しいし、なにより予算に問題があった。だが、町の鉄工所が風車を造ったなんて、聞いたことがない。町が造る風車の制作は、東間鉄工所がやることになった。しかし、人手不足は決定的になっていた。そこにかつて造船所で働いていた優輝が帰ってきた。

ちゃんと回ったし、発電も出来た。しかし台風の通過で、タワーは土台のコンクリートを掘り起こすように倒れ、下敷きになった姉は片足を失った。町議会も尻込みした。だが、東間鉄工所で、再び風車造りが始まった。今度は、観光用なんかじゃなく、事業として成り立つ風車を造る。電力会社に電気を売って、将来的に内知町に数十基単位で風車を設置する。東間鉄工所は失敗を経験地として、町に頼らずに独自の風車造りに乗り出した。

町おこしだとか、物造りだとか、地味で退屈になりがちなテーマーを扱っているが、本書はそのラインを見事にクリアしていたと思う。ただ、一度目の失敗までは少し長かったけれど、勉強期間と捉えれば後の再挑戦に生きる布石にはなっている。それと作品の性質上、設計や資金集めなど、そんなに上手く行くはずないというご都合な部分は多々あった。でもこれは仕方がないと割り切るしかない。そういう作品なのだからと。

それよりも、父と子であったり、姉と弟であったり、恋人や助けてくれる人、足をひっぱる町議会の人たちといった人間関係で読ませる作品だ。そんな優輝たちは、はたして国内初の風車造りに成功したのか。それは自分で読んで確かめて欲しい。とても面白く、町工場も捨てたものじゃないと思わせる作品だった。なんたって、今では町工場が人工衛星まで打ち上げようとしているのだから。

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comments

こんにちは^^通りすがりの高二ですv
私も読みました!!
今度の読書感想文に使うのです!!こんな本読んでるとやっぱり励みになります。私たち若い世代が何かをしようと思っても町とか市とかは全面的に手伝ってくれることが少なくなったような気がします。そうしたら開花した才能だって無駄になってしまいます。

私たちでこの国自体を変えていきたいなあと思いました。

長いけどここまて読んでくださりありがとうございました。

なっちゃん:2010/08/15(日) 18:21 | URL | [編集]

なっちゃんへ
読書感想文なんて大嫌いでした。
無理に読まされるのって苦痛でしかなかったです。
よって、提出した記憶がありません。おい^^;
それにしてもえらい。えらいな~!何かを思うって大事だと思います。

しんちゃん:2010/08/22(日) 12:03 | URL | [編集]

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