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    2009

05.19

「幻惑密室」西澤保彦

幻惑密室―神麻嗣子の超能力事件簿 (講談社文庫)幻惑密室―神麻嗣子の超能力事件簿 (講談社文庫)
(2003/06)
西澤 保彦

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ウルトラ・ワンマンで精力絶倫の社長宅で開かれた新年会。招待された社員は、社長秘書の古明地友美、受付嬢の山部千絵、総務の羽原譲、そして営業の岡松治夫の四人。奇妙な顔ぶれに戸惑う四人だったが、それぞれ社長に対する思惑を抱えていた。そして気がつけば社長宅から出られなくなっていた。電話も携帯も通じない閉じられた異空間の中で、今度は社長の死体が発見された。

一方、ミステリ作家の保科宅のインタホンを鳴らす人物がいた。きものに袴姿の、三つ編の女の子。超能力者問題秘密対策委員会出張相談員(見習)の肩書を持つ可愛い娘、神麻嗣子だった。略して〈チョーモンイン〉は、超常能力を不正使用して不当な個人的利益を得ようとする超能力者たちを補導するのが、その主な主命なのだ。神麻嗣子と作家の保科は、美人警部の能解とともに、前代未聞の密室の謎に挑戦する。

毎回奇妙なSF設定によって読者を楽しませ困惑させる西澤作品であるが、今回は通称ハイヒップと呼ばれる催眠術のような暗示を扱ったミステリだ。要するに、本来は幻覚でしかない出来事を、いかにも事実であるかのように思わせる能力。社長宅からどうしても出ることができない。電話が全部通じない。そして時間が異常に速く流れるという暗示。これらを仕掛けた超能力者は誰か。その目的は何か。そして犯人は誰か。というSFミステリが物語の本筋になっている。

その一方で、作家の保科を挟む形になるのは、少し天然で萌えキャラの神麻嗣子と、美貌と才能をあわせ持ったクールビューティーの能解警部という対照的な女性陣だ。本書は彼らの会話主体でストーリが展開してゆく。ぶっちゃけてハイヒップなる超能力を理解できないまま読んだ。いろいろとルールが決められていて、推理する側もそのルールに沿って謎解きをしているが、何が起こってそれがどうなったのかもよく分からなかった。でも何の問題もなくするすると読めてしまう。それはひとえに三人の人物造形や会話にあったと思う。

神麻嗣子は少々狙いすぎではあるが、そのずれた必死さが失笑を誘い、能解警部は気の強い女のようでいてほんのりと温かみがあり、保科は巻き込まれキャラでひたすら振り回され続けている。一人ひとりではそんなに魅力があるわけではないのだが、それが二人になり、三人が集まれば一気にユーモアが融合し、明るく軽快な雰囲気を醸しだしてくれるのだ。ミステリ部分では頭が混乱しても、彼らの会話だけで十分に楽しめる作品。そんな一冊だったと思う。

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西澤保彦
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-:2013/07/10(水) 22:50 | | [編集]

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