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    2009

05.21

「ガーデン」近藤史恵

ガーデン (創元推理文庫)ガーデン (創元推理文庫)
(2002/12)
近藤 史恵

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燃える火に夜と書いて、カヤ。赤い髪に華奢な身体、大きな眸をした捉えどころのない娘。行く夏の海で火夜に遭った真波は、何の違和感もなく一緒に住むようになっていた。その火夜が不意に姿を消してしまう。そして二週間、真波の許へ火夜と同じエナメルを塗った小指が届く。動顚した真波は同じマンション内の今泉文吾探偵事務所を訪ね、火夜を捜してほしいと依頼する。謎めいた娘を求めて、植物園と見紛うばかりの庭苑に足を踏み入れた探偵。血を欲するかのように幾たりもの死を招き寄せる庭で、今泉が見出したものは?

本書は「ねむりねずみ」より二年前の事件となり、今泉文吾最初の事件である。正直に言えば梨園シリーズの今泉文吾は苦手だった。でもこれは作風自体が別ものであった。作品全体に漂う妖しげで儚げな雰囲気。心の何かが欠けたような人々。危うい小道具の数々。そして不精な今泉が行動的で、何が起こっているのか分からないまま突き進むストーリー。

好きな人がいる。だから殺さなくてはならない。火夜はそう言い残し、拳銃を持って姿を消した。探偵の今泉は、助手の山本と共に彼女の残した痕跡を追う。かつて死ぬことしか考えていなかった真波、麻薬中毒者の諏訪、心はもう死んでしまっている飴井。彼らも失踪した火夜の捜索に協力するが、それは全面的な協力ではなかった。

その一方で、火夜の刹那的な日々が披露される。彼女は何を思って生きているのか。また彼女の過去に何があったのか。そうしたところに、火夜と一緒にいたと思われる人物が遺体となって発見される。それは藤枝老人が管理する庭園で、その後も、諏訪、真波と、火夜に魅了された人々が次々に殺されていく。

これだけ死人が出ても、まだ何が起こっているのか分からない。犯人の動機も見えてこない。それでも読ませてしまう作者の筆はすごいとしか言いようがない。それに妖艶で耽美的な世界観は個人的に好みだった。また今泉探偵事務所の誕生秘話も意外なものだった。忙しく駆け回るモップ犬のモンモランシィもかわいかった。

だけど今泉がたどり着いた真相は、自分の感覚では理解できなかった。人物たちが勝手に動いていたのは提示されていたが、その行動理由にリアリティを感じなかった。歯車が狂ったとか、何を望んでいただとか、イマイチこちらに伝わってこない。それが残念だった。途中までは面白かったけれど。すいません。

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