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    2009

06.01

「るり姉」椰月美智子

るり姉るり姉
(2009/04)
椰月 美智子

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今年の春、さつきは高校生になった。るり姉は、三万円分の図書カードを贈ってくれた。「るり姉へ 高校生になりました。もうすぐうわさの十六歳。大人のはんぶんこ。子供以上。図書カードありがと。さつき」いかにもるり姉が好きそうに手紙を書いてあげた。案の定すぐさま電話がきて、手紙のことを言われた。あたしがちっちゃい頃からいつだって、記憶のどこかに登場する、大人と子供の中間のひと、それがるり姉。お姉さんじゃなくて、本当は叔母さん。お母さんの妹。

妹のみやこは、中学生になったと同時にデビューした。小学生まではどちらかというとおとなしかったほうだったのに、気がついたときには髪がまっかっかだった。末の妹で六年生のみのりは、地域のバレーボールチームに入っていて、毎日ばかみたいに遅くまで練習して、くたくたになって帰ってくる。お母さんとお父さんは離婚した。お母さんはナースだから毎日忙しいし、夜勤もある。三年前にやってきたシーズー犬のアニーは、食い意地が張っている。

その日、るり姉が入院したと連絡があった。当初は検査入院だったはず。お母さんが仕事を休んでるり姉のところに行った。るり姉の旦那さんカイカイ(開人)から、お母さんに電話があった。おばあちゃんからも電話があった。これはもうどう考えてもるり姉のことに違いなく、るり姉の身になにかあったってことだ。もちろんあたしだって心配だ。大好きなるり姉。大人たちだけであせって動いていて、あたしたちは蚊帳の外。不安で心がいっぱいになってしまう。

 三姉妹が慕う、母親の妹のるり姉は天真爛漫で感激屋。周りの人々を楽しい気分にさせてくれる天才だ。だが、そんなるり姉が入院した。季節を遡り、三姉妹や母親、るり姉の夫の視点から、元気だったるり姉との愛おしい日々が語られる。連作家族小説。「第一章 さつき――春」姪(長女)、「第二章 けい子――その春」姉(三姉妹の母)、「第三章 みやこ――去年の冬」姪(次女)、「第四章 開人――去年の秋」夫、「第五章 みのり――四年後の春」姪(三女)。

まず章によって主人公の視点が変わるところが面白かった。長女のさつきは多感な女の子に思えるが、次のお母さんの視点ではそれとは逆に見られている。次女のみやこにしても外見はヤンキーだが、その内面はいたって普通の物静かな女の子。それにお母さんがとぼけた人でとてもかわいい。そして多視点にありがちな同じ時を違う目線で繰り返すのではなく、章によって違う時間を過ごすことで、飽きを感じさせないあたりはさすがってところだった。

さて、問題のるり姉だけど、三姉妹共に大好きで、声をかけられるだけで、三者三様に尻尾をぶんぶん振ってうれしさをアピールする。すごい喜びようで、無条件な慕いようだ。確かにるり姉は魅力的だ。彼女が笑うとこちらまでが微笑んでしまう。気の配りようや優しさにじんとくる。そして男前でカッコよく、不思議な人だ。るり姉が入院して、どんどん痩せていく。彼女の病気は治るんだろうか。気になる方は、ご自分で確かめてください。面白かったです。

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椰月美智子
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