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    2009

06.05

「遠い響き」藤谷治

遠い響き遠い響き
(2009/04/17)
藤谷 治

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火事場見物なんて最低の趣味よ。私は妻の目を避けるようにしながら荒れているだろう多摩川へと向かった。台風の余波に煽られた夜半過ぎ、多摩川の橋の上にて、得体の知れない全身ずぶ濡れの男が話しかけてきた。あなたは僕の話を聞いてくれますか? 勿論です。一体このときの私に、これ以外の答えがありえたというのだろうか。私は男をウチへ誘った。妻はマンションの外に出て、私の帰りを待っていた。彼女は困惑しきった私の表情を見、憔悴して震えている男の様子を見て、何もいわずに部屋の中へ男を入れた。そして男は語り始めた。

コンピュータの専門学校に通ったこと。秋葉原の小さなコミック販売店に就職したこと。そこでは極悪エロ同人誌を売っていたが、次第にそんな職場環境に慣れたこと。ネット通販のシステムとホームページを作り、通販部の実質的な責任者のように扱われることになったこと。気がつけば会社は業界でも一、二を争う大手同人誌販売会社になっていたこと。その後、男はカヴァリエ睦月というアキバ系アイドルと出会いファンになった。そして彼女は、男と出会ったあの橋の下の河原に惨めな掘立小屋に住んでいて、多分、私に会った五分くらい前に、川に流されてしまったという。いや、流されたのはオラウータンかもしれないと言い出した。

なんとも脈絡のない話が延々と語られる。話す男自身が、自分の身に起こったことのうち、何がキモで何が余計なものか、全然判っていないから、とりあえず、すっかり話させてくれと言っている。藤谷ファンとしては、ようし、とことん付き合ってやろうじゃないかと意気込み、先の見えてこない男の語りを追いかけた。で、う~ん……、オチらしいオチがないんですけど。そこで思いついた言葉は困惑でしょうか。嵐の夜に現れ、嵐が過ぎると去っていく。一夜の夢? それでも、あれはどうなったのだろうと気になって、妙に後を引いた作品だった。しかし文学はむずかしい。正直に言うと、お手上げだった。

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藤谷治
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