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    2009

06.12

「脇役スタンド・バイ・ミー」沢村凛

脇役スタンド・バイ・ミー脇役スタンド・バイ・ミー
(2009/04)
沢村 凛

商品詳細を見る

「カタブツ」の系譜をゆく、ミステリ連作集。「鳥類憧憬」「迷ったときは」「聴覚の逆襲」「裏土間」「人事マン」「前世の因縁」「脇役の不在」の六編を収録。

児童公園の横で、千秋の足がとまった。ハトに餌をやっているのだ。かーっと、千秋の頭に血がのぼった。ハトの害がこれだけ問題になっているではないか。けれども千秋は注意しなかった。ハトに餌をやっている人物は、かなり年齢のいったおばあさんだった。半日だけ老婆の話し相手をするアルバイトを引き受けた。あのおばあさんだった。鳥はいいわねえ。自由だものねえ。おばあさんは鳥に憧れていた。千秋はおばあさんを喜ばせる言葉をかけたばかりに、そのおばあさんは自宅のベランダか飛び降りて死亡した。「鳥類憧憬」

各編の主人公は、なんらかの事件に遭遇する。そこで自分なりの推理によって結論を導き出したうえで警察に行くと、出てくるのは脇田と名乗る刑事。主人公は脇田に事件の顛末を告げる。すると事の真相が思わぬ形でもたらされる。最終話以外、基本はこのパターンだ。第二話の「迷ったときは」では、OLが主人公で、会社から名簿のデーターを持ち出したら、殺人被害者の写真に入れ替わっていた。第三話の「聴覚の逆襲」では、音が筒抜けのアパート一階に住んでいる男性が主人公で、二階の住人が帰ってきた音だと確信があったが、聞き込みにやって来た刑事に信じてもらえなかった。彼女と共に自分たちで調査すると。

そういったミステリの趣向が楽しめるのが縦軸ならば、横軸は事件を通して動き出す各編の主人公たちの人間ドラマにある。ある人は、人生の帰結についてマイナス思考になっていて、ある人は、二人いる恋人のどちらと別れるかの答えを先延ばしにし、ある人は、まともな社会生活を送っている年上の彼女が、なぜ冴えない自分とつきあっているのか怪訝に感じ、ある人は、母親譲りのおせっかいを封印したことでうずうずしており、ある人は、会社を第一に考えるサラリーマンになったものだとふと気づく。事件が終れば一見なにごともなかったように戻ってきた風景のなかで、彼らはなにかが変わったことを知る。

各編の主人公たちは、事件に巻き込まれるけれど、彼らは決して当事者になることはなく、事件の周辺にいる一人の脇役でしかない。「スタンド・バイ・ミー」とは、私を助けてくれた人(支援してくれた人)という意味である。彼らの疑問が解決したとき、そのきっかけとなったのは誰か。最終話の「脇役の不在」で、その彼の正体が明らかになった時、読者はあっと驚くか、それとも、なんじゃいと不満を覚えるか、そこは賛否が別れそうだ。個人的にはスッキリしたかった。好みで言うと、最終話とそこに繋がる占い師さんのお話はいらなかったかも。いいすぎ?! 

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沢村凛
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comments

しんちゃんさん、こんにちは!
>好みで言うと、最終話とそこに繋がる占い師さんのお話はいらなかったかも。
 私もそうでした^^ その人によって好みが分かれるでしょうね。でも、短編ながら一つ一つにドラマがあって、とても楽しく読みました~。

ちなみに、ヤシュクックモの方もTB貼らせて頂きました☆
しんちゃんさんは1月1日日付でアップされていましたね!
確か私も今年の1発目の読書だったはず・・・。

latifa:2009/07/08(水) 09:07 | URL | [編集]

latifaさん、こんばんは。
そっちに持っていくのならスッキリさせてくれ。
ぼかすなら勿体ぶりを付けるな~。という感じでした。
しかし各編はおもしろかったです。それだけに、ねえ^^;

しんちゃん:2009/07/08(水) 18:25 | URL | [編集]

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「脇役スタンド・バイ・ミー 」沢村凛


些細な日常の事、あ~こういうのある、ある!ってのとか、親切のつもりがこんな事に!とか、

2009/07/08(水) 08:58 | ポコアポコヤ

脇役スタンド・バイ・ミー 〔沢村 凛〕


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2009/10/05(月) 21:40 | まったり読書日記

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