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    2009

06.13

「ダナエ」藤原伊織

ダナエダナエ
(2007/01)
藤原 伊織

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表題作「ダナエ」、「まぼろしの虹」「水母」の三編を収録。

「ダナエ」
作品は、無残だった。鋭利な刃物で切り裂かれたキャンパスが傷の内側にたれさがり、ふた筋の深い裂け目をのぞかせている。さらに硫酸のその染みは、じりじりと周りを侵食しつつあるようにみえる。そこには、かつて年老いた男が描かれていた。この国の権力の中枢にあり、表の顔以上に隠然たる力を持つ老人のひとりだった。世界的な評価を得た画家・宇佐美がこれまで描いた唯一の肖像画のモデル。義父の古川宗三郎であった。犯人はどうやら少女で、「これは予行演習だ」と告げる。宇佐美の妻は、前夫のもとに娘を残していた。犯人は彼女なのか?

「まぼろしの虹」
この三月に大学を卒業したあと、浩平の就職したのはCMの制作プロダクションだった。浩平と佐紀は仲のよい姉弟。父母ともに、離婚経験を持ち、おたがいの連れ子が姉弟になった経緯がある。その両親が離婚する事態に直面していた。きっかけは母親の浮気だった。母親の不倫相手は話し方教室の講師・山根俊三。その世界では著名で、出身がテレビの人気アナウンサーだった。彼の元部下だったという男から、山根の良くない話を聞かされた浩平は、ふとその家に足を運ぶ気になった。山根の愛人。それがこの家の主だった。

「水母」
CM制作を手がける麻生は、森川という男から声をかけられた。森川と真弓は同僚で、現在かなり親密な関係にあるという。麻生と真弓はかつて同居人だった。その彼女の立場が危機に瀕しているので、相談に乗って欲しいということだった。二人が働く大学で、学生集めの手段として、対談形式の広告に進出することになった。その対談に真弓と前衛美術界の大御所である神保誠治の出演が決定した。彼女は神保を見ただけで異様に錯乱し、嘔吐する姿は麻生も見ていた。その反吐を吐く理由を知らないかということだった。


表題作の「ダナエ」と「まぼろしの虹」は面白く読めたけれど、最後の「水母」はもうひとつだった。「ダナエ」は、ギリシャ神話をモチーフにしたミステリ作品。その神話について詳しいことは本文にあるので控えるが、とにかく主人公の宇佐美は、何事に対しても温度の低い人で、その意表をつく態度に色気を感じた。彼には絵を描き続けて成功した陰で失ったものがある。そこに心を動かされ、ラストに感動した。「まぼろしの虹」は、その人柄にいつの間にやら丸め込まれているというところに面白味があった。人ってミステリアスな人に弱いから。あとお姉ちゃんがかわいかった。モチーフは藤原さんの奥さまでしょうか?「水母」は、個人的なことだけど人に魅力を感じなかった。昔の女ために一肌脱ぐぶっきらぼうな男。恋人のかつての男に依存しすぎる現彼氏。ちょっと極端な人すぎて……ごめん。

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藤原伊織
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