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    2009

06.26

「あやまち」沢村凛

あやまちあやまち
(2004/04/24)
沢村 凛

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ヒロインは三園望美。美人でもなく、特技もなく、恋人もなく、誰にでもできそうな仕事を日々こなして、ぎりぎりの生活費を稼いでいる、三十代まぢかの一人暮らしの女。誰の役にも立たず、まるで暮らすために暮らしているような毎日。一日がはじまり、大した変化もなく一日が終わる。それがわたしの日常だった。平凡でも平穏な生活だった。

始まりは、いつもの電車の、いつもの車両の、いつもの場所だった。帰宅途中の電車のなか、その男を見て、わたしは「おや」と思った。尾行されている人間が尾行をまいたのだ。ホームに置き去りにされた歯の黄色い黒子の男は何者。この男は、どうして尾行されていたのだろうか。気がつくと、わたしは男を尾行していた。われながら突飛な行動だった。

地下鉄の駅の階段を歩いてのぼる。ふいに現れて、追い越し、前に出た。一ヶ月前から見かけるようになったこの人は、二ヶ月前の出来事を思い出させた。わたしの小さな冒険。気まぐれの尾行のことを。わたしたちは一瞬肩を並べたとき、一言つぶやくようになっていた。初心な逡巡をくりかえし、わたしたちは互いの名前を知らないまま、三回デートして、からだの関係をもった。

八木達哉。携帯電話も固定電話ももっていない人間が、いまどきもいるものだろうか。今はレンタルビデオ店のアルバイトをしているとしか聞いていない。客観的にみて、彼はうさんくさい。でも彼と会うと、また会いたいと思う。うさんくさい彼だけど、結婚詐欺師とは思いにくい。少しずつ距離を縮めていたところ、わたしは尾行された。住居をつきとめられた。間違いなくあの男。黒子だらけの顔の不気味な尾行者だった――。

人を好きになるのに理由はない。だけどこのヒロインは迂闊すぎやしないだろうか。確かに出会いは不確定要素だ。相手のことを知らないケースもあるだろう。これまでに縁はないが、一夜の恋もあるところにはあるのだろう。でも、ここで彼女の行動を肯定できるかと言えば、うんと頷くことはできない。都会に住む女性としては甘すぎる。そう思いつつ、前半の彼女の浮かれぶりは嫌いではなかった。

中盤からはサスペンス色が強くなる。黒子の男の尾行はめちゃめちゃキモい。しかし彼女はなぜ、誰にも相談しないのだろう。そこが腑に落ちない。今とはストーカーに対する認識が違うということなんだろうか。そして終盤に明かされる達哉の「あやまち」がまた、自分勝手な言い訳でしかなく、がっかりな代物だった。その告白に対して、彼女は自分のあやまちを責めていたが、それが普通だと思う。

個人的にだけど、この作品は微妙だった。にわか尻軽女は恋に浮かれ、ストーカー男の尾行はただキモくて、卑怯な男による自分勝手な告白に、迷惑だー!と叫びたくなった。なんやろね。この作品は。不幸な巡り合いでしょうか。そもそも名前を知らない相手と関係を持ったこと自体が、あやまちとしか思えなかった。手厳しいでしょうか。

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沢村凛
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comments

しんちゃんさん、こんにちは。
確かにしんちゃんさんの感想にもある、尻軽な女、卑怯な男・・・って部分、私もちょっと思っちゃいました。
主人公の女性が、真面目で思慮深く、内に秘めた感じの人だったので、3回目で・・・って処で、ぶっとんじゃいました。しかも名前も素性もわかっとらんのにぃ?!と(^^ゞ
男性の方の過去も、あららぁ・・・・と、がっかりしました。
とはいえ、面白く読みました★

latifa:2009/07/26(日) 15:32 | URL | [編集]

latifaさん、こんばんは。
ツッコミどころがありすぎて上手く乗れなかったです。
それに短絡的な行動もう~んという感じ。
「あやまち」だらけにしっかりしろ!と言いたいです。

しんちゃん:2009/07/26(日) 19:25 | URL | [編集]

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「あやまち」感想 沢村凛


舞台になった駅と地下道~出口は、どこの駅なのか、

2009/07/26(日) 15:22 | ポコアポコヤ

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