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    2009

07.06

「ハナシがちがう!」田中啓文

ハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺 (集英社文庫)ハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺 (集英社文庫)
(2006/08)
田中 啓文

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上方落語の大看板・笑酔亭梅寿のもとに無理やり弟子入りさせられた、金髪トサカ頭の不良少年・竜二。大酒呑みの師匠にどつかれ、けなされて、逃げ出すことばかりを考えていたが、古典落語の魅力にとりつかれてしまったのが運のツキ。ひたすらガマンの噺家修業の日々に、なぜか続発する怪事件!個性豊かな芸人たちの楽屋裏をまじえて描く笑いと涙の本格落語ミステリ。

高座の最中に三味線弾きの弦が三本とも切れた(「たちきり線香」)、楽屋で傍若無人な芸人が毒殺された(「らくだ」)、どうしてもテレビ出演を拒むベテラン漫才師(「時うどん」)、身に覚えのないことで襲われる竜二(「平林」)、無茶もんで売っている兄弟子に殺人の容疑がかかった(「住吉駕籠」)」、師匠の初孫が誘拐された(「子は鎹」)、真冬にいないアレを探す(「千両みかん」)、とそれぞれの謎の答えは、作品タイトルになっている落語の演目とリンクしている。

その一方で、落語は嫌いと言っていた竜二が、師匠の落語を聞いておもしろいと思うようになり、落語にどっぷりはまっていくという、竜二の修行の日々が描かれている。その間には、豪放磊落な師匠にしばかれたり、酔った師匠に振り回されたりと、隙あらば逃げ出したいと思ってしまうエピソードがあり、でも気つけば客と一緒に笑っていたり、師匠のすごさに素直にやられてしまう竜二がかわいかったし、師匠の無茶ぶりも笑えた。

竜二と梅寿師匠の師弟間のやり取りがとにかく楽しい。兄弟子の梅雨はその名のとおりうっとおしいやつで、姉弟子の梅春は竜二に稽古をつけてくれて、師匠の次男で昔なにかとお世話になった竹下刑事はそのギャップにニヤリで、漫才師の柿実うれる・うれない師匠は好意的な態度が癒しで、その付き人で竜二と同い年のピン芸人であるチカコは、新しい笑いをぶって竜二を惑わして。脇を固める人たちも個性的で魅力があった。

落語の噺ってひとつとして同じものはない。それは古典落語にしても言える。昔からあるネタを、いろんな噺家がそれぞれの個性で演じることによって、その同じネタが噺家の噺となる。竜二には落語の才能があるらしい。でも本人は全く気づいてない。兄弟子たちも一目置いているようだが、いまひとつ描ききれていなかった。そこは残念。だが、今後彼はどんな落語家に育っていくのだろうか。続編を読むのが楽しみだ。

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comments

こんにちわ。
これ、面白かったですね。
落語ブームといいつつ関東が主体で、関西を舞台にしたものって少ないんですよね。
竜二と梅寿師匠のボケとツッコミが最高でしたね。
続編ではミステリ色は薄れて、その分青春小説らしい楽しさが溢れてきますよ。

ia.:2009/07/07(火) 14:37 | URL | [編集]

ia. さん、こんばんは。
そういえば上方落語は初めて読んだかも。関西弁は関西人しか書けないからなあ~。
師匠の無茶ぶりはツボでした。こういうおっちゃん、大阪にいてる(笑)
続編はすでにキープしてまっせ♪

しんちゃん:2009/07/07(火) 18:30 | URL | [編集]

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ハナシがちがう!笑酔亭梅寿謎解噺


著者:田中 啓文 出版社:集英社文庫 紹介文: 今お気に入りの落語ものですが、今度は上方落語です。 金髪鶏冠アタマの竜二が、ひょんなことから落語家に弟子入りしてしまうという、コメディタッチの落語ミステリ。 江戸落語が"粋"だとすれば、こちらは"笑い"がベ

2009/07/07(火) 14:27 | どくしょ。るーむ。

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