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    2009

07.15

「東京箱庭鉄道」原宏一

東京箱庭鉄道東京箱庭鉄道
(2009/05/14)
原 宏一

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妹尾順平は、亡くなった祖父から遺産としてアパートを受け継ぎ、勤めていた広告代理店を辞めて、アパートの大家になった。楽隠居は思ったより楽しくなかった。二十代半ばにして悠々自適は苦痛だと言ってもよかった。これではいけないと思い、大家の仕事に差し支えることがない、交通誘導員の夜バイトをはじめた。その日、妹尾は夜バイトから解放されて吉野家でビールを飲んでいると、カウンターの左隣にいた男から、不意に声をかけられた。「総額四百億円をかけて、東京のどこかに鉄道を敷いていただきたい。鉄道開通までの期限は三年」と。日野宮氏は真剣だった。

そこで妹尾は、元同僚で飲み友達のリエを誘った。リエは決断すると早かった。三日としないうちにオフィスを見つけて契約し、およそオフィスと名がつくところで必要とされる備品が揃えられ、いつのまにやら「鉄路プランニング」という株式会社が設立され、妹尾は代表取締役社長、リエは専務取締役に就任していた。このプロジェクトのメインスタッフは、少数精鋭の五人と決めていた。まず、元国鉄マンだった徳さんを正式なメンバーに迎え入れた。残りの二人の若手メンバーも決定した。雑学女王のひとみと、機転の利くミキオだ。はたして素人に、鉄道を開通できるのか?

さささっと「新宿路線案」と「世田谷路線案」が出来て、プレゼンの席であっさり却下。プロに頼めばいくらでも考えてくれるプランは必要ない。箱庭鉄道のような鉄道をこしらえていただきたいとおっしゃる。それなら最初に言っとけよ~、と100ページほどが無駄になる展開に唖然。読者をなめてませんか? いやいや、魅力的な設定で面白いんだけど……、やっぱりなめてます? それとも、そうでもしないとページ数が稼げないとか。東京に土地勘がなくて、必至になって想像を膨らませたのに、プンプンって感じだった。

そういう無駄な前半を経て、一時脱力し、中盤からやっと素人らしい鉄道造りが始まる。ミキオのショー。徳さんの都電会議。ひろみの伊予鉄道。リエのディズニーランド。みんなの発想が積み重なって、妹尾は閃いた。それは坂の町サンフランシスコを駆けるケーブルカーだった。そしてルートも決まった。ゴーサインが出た。西都建設が全面支援し、国土交通省や東京都などの関係各所の認可も一斉に下りた。

だが……、やっぱり気持ちよくする気はないのね。乗ってきたら、また水を指す。しかも、事の顛末を語る説明口調が助長で。そうそう上手くいくものだとは思わない計画だが、なんともじれったい。これぞ、企画倒れって具合でしょうか。突然詐欺とか言われても、納得出来ないって。夢はあっても、リアリティーがなぁ。個人的にだけど、期待したほどではなかった。これ、がっくり狙いだったら、めっちゃがっくりしたよ。

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