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    2009

08.17

「真夜中のマーチ」奥田英朗

真夜中のマーチ (集英社文庫)真夜中のマーチ (集英社文庫)
(2006/11)
奥田 英朗

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ビバップという名の会社を興して五年になる。二十五歳のヨコケンこと横山健司が大学生のとき、旗揚げしたプロデュース会社だ。人を集め、上前をはねる。高校生ですでにこの快感を知るや、学業を放棄して、様々なイベントやパーティーを手がけはじめた。出会い系パーティーを主催したり、美人局を手引きしたり、アダルトビデオに女の子を送り込んだ。社員は舎弟扱いのアキラ一人。人手が必要なときはバイトを雇う。人生の目標は、大金をつかんで派手に遊ぶこと。そして大物扱いされること。それが健司の、最大の望みだ。

健司は、仕込んだパーティーで三田総一郎と出会う。三田財閥の御曹司かと思いきや、単に一流商社三田物産に勤めている、三田って名字のダメ社員だった。ミタゾウは、子供の頃から試験の成績だけはよかった。集中力が図抜けているのだ。しかし、集中力は超人的でも視野が狭かった。何かに集中していると、周りがまったく見えなくなるのだ。そして、ヨコケンとミタゾウは、同じ穴のムジナだった。二人は、ヤクザの賭場が開かれている部屋の合鍵を偶然手に入れ、現金強奪をもくろむが、謎の美女に寸前で邪魔されてしまう。

三人は手打ちした。女の名は黒川千恵といった。クロチェの父はインチキ美術商で、金のためならなんでもする男だった。その白鳥は賭場の常連で、白鳥にとっておいしい客が次々とやってくる。その欲の皮の突っ張った素人から、絵画投資と称して全部で十億円を集め、さらに事業を拡大しようとしていた。それに、どうやらヤクザのフルテツが乗り気で一枚噛むらしい。クロチェの口から出てきたのは、白鳥が集めた十億円を全額いただくというものだった。三人はそれぞれの思惑を抱えて手を組んだ。

そこに割り込んできたのは中国人コンビ。彼らもまた十億円の強奪を計画していた。引き下がるわけがないフルテツと、引くに引けない中国人コンビと、金を死守しようとする白鳥。全員、ダーティーで欲深なアウトローばかりだ。ヨコケン、ミタゾウ、クロチェの三人は、そんな奴らを出し抜いて十億円を横取りしようとするが、当然次々アクシデントに見舞われる。強奪できたとしても、彼らの身に危険が及ばないためには、とにかく完全犯罪にしないといけない。こうして四つ巴のドタバダ強奪劇は始まった。

三人で一人前という、何かとヌケている主人公たちが愉快だった。悲壮感も焦燥感も緊迫感も何もなくて、テンポのよさとユーモアあるコミカルな運びが面白かった。肩肘はらずに気軽に読める作品。でもその分、「最悪」や「邪魔」のような強烈なインパクトは残らなかった。だけど、たまにはこういうのを読んで、気分を晴らすのも悪くない。ともかく、楽しい一冊であった。

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奥田英朗
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comments

はじめまして。私も奥田英朗さん好きなんです。
というか本が好きで、毎日読んでいます。
参考にしたいので、またお邪魔しますね。
よろしくお願いします。

ゆにこ:2009/08/18(火) 22:10 | URL | [編集]

ゆにこさん、はじめまして。
奥田さんって、幅広いジャンルで楽しませてくれますよね。
本書のような雰囲気が好きなら、福田栄一さんとか合うかも。
またいつでも遊びに来てくださいまし。

しんちゃん:2009/08/19(水) 21:58 | URL | [編集]

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真夜中のマーチ / 奥田英朗


とても読みやすい小説でした。 奥田さんの幅広い意外な世界観に今回も驚かされました。

2010/04/08(木) 23:59 | ~ 本好きさんっ♪~

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