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    2009

08.19

「今夜も宇宙の片隅で」笹生陽子

今夜も宇宙の片隅で今夜も宇宙の片隅で
(2009/07/01)
笹生 陽子

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「ネットにアクセスしてる時って、無限の宇宙空間にほうりだされた小さな星になっている気がしない?」ぼくたちはつながっている。ちょっぴりの勇気があれば、いつだって誰とだってつながれる。連載休止中の人気漫画『惑星5』のファンたちが、ネットとリアルでつながっていく。《出版社より》

「夜空の向こう」
モバイルサイトを閲覧していた中二のシュンの目は、とあるBBSのカキコミにふと吸い寄せられた。クスリの名前も、メーカー名も、なにに効くのかもわからない。でも、ネットで売られるクスリといったら、やばいクスリに決まっている。見て見ぬふりで読み飛ばす。それが賢い子どもというものだ。だけど、時に魔が差すことがある。返信ボタンをクリックしたら、返信メールがすぐに来た。待ち合わせのゲーセンにいたのは、同じ小学校で、問題児だった相沢。もう一人の御園は、はにかんだような笑みを浮かべていた。

「扉を開けたその先へ」
高校卒業後、定職に就いたこともなく、オフラインでの友人はゼロ人というヒキコモリのおれ。見ず知らずの女子高生からメールをもらい、実家の離れに住む俺の部屋に泊まりたいと言ってきた。当日現れたのは、どう見ても家出中です的な男子児童。謀られた。年端も行かないガキにまんまとかつがれた。ネット回遊歴二年半。スパムメールを開けたこともなければ、ウィルスに感染したこともない、用心深いこのおれが。非モテ男の胸中は、ぶっちゃけ、ヤル気まんまんだった。どうでもいいけど、誰、オマエ。

「あの頃ぼくらは校庭で」
自分が担当しているクラスの男子生徒がゲイであることを偶然しってしまった男性教師。まったく、ガッコの先生なんて無駄に難儀な商売。わざわざ貴重な時間を割いて相談に乗ってやったのに、感謝されるどころか、オトナとしてのスペックを否定されるとは。こう見えて、オレはもともとロックやってた人間よ。ロックといえば、反体制の象徴みたいな音楽よ。十七歳の教え子の不幸をひそかに願ったら、二十九歳のOLに三行半をつきつけられた。そして、例の男子生徒から、高校の裏サイトのアドレスを教えられた。

「戦士の休日」
生まれて十四年目のシュンは、いま、変化の真っ只中にいた。小学校の同級生で公立中に行っている病弱で休みがちだった御園。その御園と札つきのワルの相沢とキャンプに行く約束をした。当日、ヤキを入れられた相沢が、車で到着した。もろソレ系のおっさん中島さんは、車でもっといいところまで連れて行ってやると豪語した。車中、中島さんとは、『惑星5』の著者と小学校が一緒だったと盛り上がる。そして、非公式ファンサイトを運営していると、名刺を渡された。

「星空は知っている」
[S高カフェ・裏BBS]に、こんなスレッドが立てられた。うちの学校のイタイ女さらそうぜ。やり玉にあがったのは向井という女。原田はなにげにリンク先へ飛んでみた。趣味が妖精とのおしゃべりという不思議ちゃん。暇にあかして、ふざけた問いをつぎつぎと投げるゲストたち。なにも知らずに、メッセージを返すプロフ主。あんまり面白かったので、原田も尻馬に乗ってみた。祭りは異様なほどの活況を呈し、六日目の朝を迎えたところでぴたりと鎮火した。そこに残ったもの。それは、原田と向井の二人きりのオフ会の約束だった。

「この星はきっとぼくのもの」
相沢はド不良だ。優等生でいい子といわれるシュンが、ネットを通じて再会した。その相沢とガチで組んでいる御園もおまけについてきて、いつのまにやら地元の遊び仲間みたいになってきた。頭ではわかっているはずのことを、人はうっかり忘れてしまう。御園は重い持病を抱え、幼い頃から入退院と手術と自宅療法を繰り返してきた人間だ。いまはたまたま調子がよくて登校できているものの、あと何回か手術をしないと健康体になれないらしい。御園が入院することになり、シュンは入院前のイベント企画をすることになった。

連作であり、単独の短編である作品も含まれた連作集。うっすらとつながっているのは、連載休止中の人気漫画『惑星5』のみ。そして全員がネットをしている。学校の裏サイトとか、掲示板にカキコミするとか、普通にモバイルしている子どもたちを考えると、ちょっと怖い。これが当たり前の現状なんでしょうか。もしそうだとすると、親とか先生とかじゃ手に負えない。子どもに携帯を持たせる必要はないという意見も出てくるわけだ。でも自分が子どもだったなら、携帯の必要性は説いたかも。実に微妙なところだ。現在のコミュニケーションの取り方に危うさを覚えつつ、自分も染まっていることにいま気づいた。慣れって怖い。今後、どのように移り変わっていくのでしょうか。

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笹生陽子
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