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    2009

08.23

「螻蛄」黒川博行

螻蛄螻蛄
(2009/07)
黒川 博行

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「疫病神」コンビ、待望の復活。自称「建設コンサルタント」の二宮とイケイケヤクザの桑原は、五百万の信者を擁する伝法宗慧教寺派の宗宝『懐海聖人絵伝』をめぐるスキャンダルを嗅ぎつける。絵伝を金にしようと画策する二人を待ち受けるのは、巨大宗派の蜜に群がる悪党たち。最後に笑うのは一番の悪党か、羊の皮をかぶった狸・二宮か。巧妙な罠、逆転に次ぐ逆転、想像も及ばぬ金儲けの手法…ページをめくる手が止まらない、大人気シリーズの新たなる頂点。ノンストップ・ノワール・エンタテインメント。

建設コンサルタントをしている二宮。建設現場にはヤクザがまとわりつく。暴対法の施工後、露骨なゆすりたかりは減ったが、あらゆる嫌がらせで工事を妨害する。結果的に工期は遅れ、建設会社は多大な損失を被るため、暴力団対策を欠かすわけにはいかない。毒を以って毒を制す。ヤクザをつかってヤクザを抑える対策を建設業界では前捌きと呼び、略してサバキという。建設コンサルタントの二宮は建設会社からサバキの依頼を受けて適当な組筋を斡旋し、その仲介料を主たる収入としている。

桑原の真湊会尼崎支部へのダンプ突入は二蝶会の名をあげた。組のために六年もの懲役に行ったのはヤクザ世界では大きな勲章であり、彼は出所してすぐ幹部に取り立てられた。シノギは倒産整理と建設現場のサバキ、愛人にやらせている守口のカラオケボックス、「キャンディーズ」と「キャンディーズⅡ」で、本人はエリートの経済ヤクザと称しているが、性格は極めて凶暴。世の中に恐いものはなく、いったん金の匂いを嗅ぎつけたら、なにがあろうと食いついて離れない。確かに天性のイケイケであり、極めつけの疫病神だ。

今回、ケンカの星の王子さまが金の匂いを嗅ぎつけたのは、伝統教団では五本の指に入る大宗派の宗宝の絵巻物。そんな桑原の言いなりのポチとして二宮は生臭さ坊主を刺激した。すると、使い走りの刑事が出るわ、資産家の石材屋に手品をさせられ、東京のヤクザに殴られて青痣をつくり、避難したゲイの長屋で温かな家庭を夢見て、妖艶な美人画商にうつつを抜かし、いつの間にやら巨大宗派のごたごたに巻き込まれ、気がついたら抜き差しならないところに追い込まれている。

どいつもこいつも海千山千の狐狸ばかり。金に汚い生臭坊主に、その坊主を食い物にしている信徒総代。ヤクザは怖いが、桑原はもっと怖い。地元大阪を離れ、京都、東京、名古屋、小田原と、騙し騙され大立ち回り。二宮と桑原の大阪弁全開の会話もユーモアたっぷりで飽きがこないのは毎度のこと。本の分厚さも気にならず、一気読みすること間違いなし。めちゃめちゃ面白かったです。「疫病神」「国境」「暗礁」と併せ、おすすめしちゃいます。

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