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    2009

08.26

「外科医須磨久善」海堂尊

外科医 須磨久善外科医 須磨久善
(2009/07/23)
海堂 尊

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“海堂ワールドの新展開、外科医の謎に迫る。” 世界的権威の心臓外科医はいかにして誕生したのか。旧弊な学界から若くして認められるため、どんな奇策をとったのか。現役医師作家にしか書けない、医者の秘密。 先駆者の栄光!日本初バチスタ手術…“神の手”の軌跡。医療エンタテインメントの人気作家が初めて取り組んだノンフィクション。

心臓外科医・須磨久善。胃大網動脈を使った冠状動脈バイパス手術というオリジナル術式を考案し、日本人で初めて海外で心臓の公開手術を行った。公開手術とは、外科医の未来を賭けたギャンブル。成功すれば一夜にしてスーパースター、失敗したら一瞬にして外科医としての名声は地に墜ちる。須磨は喜び、即座にオファーを受けた。自分が開発した新しい術式を心臓外科学会に理解させ、見学者に自分も同じ術式をやってみたいと思わせることが最終目標だった。

よけいなことをしない。やり直しをしないよう一発で決める。手術の速度を上げる原則は、この二つしかない、と須磨は言う。須磨は、何も足さない。代わりに何かを引いていく。手術は手数と時間は少なければ少ないほどいい。患者の負担が少なくなるから。これが須磨の手術哲学の基本だ。メイク・イット・シンプル。心臓外科手術は、時間はできるだけ短い方がいい。よけいなことをしない、やり損じない、一発で決める。そうすれば手術時間は絶対短くなると、須磨は断言する。

須磨先生、なんかめちゃめちゃ格好いいんですけど。当たり前のことを当たり前にする。それができないのが、人というやっかいな生き物。やる前からいいわけを考えて、失敗すると逃げを打つ。須磨先生は、そんなやわとは一切無縁。というか、お医者さまがそれでは、患者は困る。でも、人はそういう弱さを少しは持っている。そういう部分をまったく見せないから、余計に格好いいのだ。もちろん須磨先生は人の何倍も努力されてきた。向学心もずば抜けている。そして、ブレない生き様は尊敬に価する。

一方で、日本のアカデミズムが情けない。アメリカの学会はクリエイティブなこと、新しい発想に対し、ポジティブに評価する。発想の優先権を尊重する。人のやらないことをやると日本では「変なやつ」と評価され、それが世間に認められた後はそのアイデアに相乗りした人間が一番偉くなったりする。そういうのを先生は乗り越えて、胃大網動脈を使った冠状動脈バイパス手術を考案し、葉山ハートセンターという新病院をつくり、バチスタ手術をスマ手術へと進化させていく。医療崩壊がうたわれる中、ここには希望があり、読んで良かったと心から思えた一冊でした。

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海堂尊
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