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    2009

09.03

「ななつのこ」加納朋子

ななつのこ (創元推理文庫)ななつのこ (創元推理文庫)
(1999/08)
加納 朋子

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短大に通う十九歳の入江駒子は、この前、生まれて初めてファンレターなるものを書いた。原因は偶然手にした一冊の本にある。書店の新刊本コーナーで見つけたそれは、「ななつのこ」というタイトルの短編集だった。まず、その表紙に惹かれた。主人公は「はやて」という名の少年だ。彼がすいか畑の寝ずの番を命ぜられたところから、物語は始まる。与えられた仕事を、彼は無事にやり遂げた。でも、すいかは盗まれていた。苦悶に耐えていた少年は一人の女の人に出会う。「あやめさん」は想像でしかないと断りを入れてから、ひとつの解答を話し始めた。どうやらこの本に一目惚れしてしまったらしい。

ファンレターを書こう。そう思い立ったのは、「ななつのこ」を読み終えた直後だった。とにかく駒子はこの物語を書いた佐伯綾乃という人に、直接語りかけてみたい、という強い欲求に駆られてしまったのだ。それには手紙が一番手っ取り早かった。先ごろ身辺を騒がせた「スイカジュース事件」のことをまじえて長い手紙を綴ったところ、思いがけなく「お手紙、楽しく拝見致しました」との返事が届いた。さらには、件の事件に対する、想像という名の解決編が添えられていた。駒子が語る折節の出来事に打てば響くよう絵解きをする作家の佐伯綾乃。二人の文通めいたやりとりは次第に回を重ねていく。

そう、「はやて」と「あやめさん」の物語と平行して、「駒子」と「綾乃さん」の文通のやり取りが重なっている。読者はふたつの日常に起こる謎解き一度に味わうことになるのだ。まさに構成の妙。さらに全編を通じて読むと、全体を包み込んでいる謎にまで解決が及んでいる。一つひとつの物語は、決してハートウォーミングなものばかりではない。現実にある悪意をひやりと実感させるものもある。だが全体を包み込む優しい雰囲気に読者は癒される。今回は文庫化された「スペース」を読むための再読だけど、初読のときと変わらない新鮮な感動に打ち震えた。「ささら さや」と並ぶ代表作だと思います。読んで損なし。おすすめです。

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加納朋子
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comments

はじめまして。以前から楽しく拝読しております。
読みごたえのある内容ですねぇ。応援してます!

ネット古本屋・店主の快読日誌~お電話1本・送料無料の出張買取「楽本便」~高価・誠実買取の犬太郎ブックス:2009/09/03(木) 22:48 | URL | [編集]

犬太郎さん、はじめまして。
ありがとうございます。
でも八割は自分のための備忘録ですけど^^;

しんちゃん:2009/09/04(金) 19:33 | URL | [編集]

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