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    2009

09.05

「スペース」加納朋子

スペース (創元推理文庫)スペース (創元推理文庫)
(2009/05/05)
加納 朋子

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シリーズ三作目の本書を読んでから、失った記憶を再生するために「ななつのこ」と「魔法飛行」を再読するはめに陥るのか。それとも、前もって「ななつのこ」と「魔法飛行」を再読しておくべきか。自分は後者を選んだ。こちらが正解だったと思う。いや、そう思いたい。シリーズの始まりはすべて、前作の終わりを引きずったまま新たに始まっている。「ななつのこ」のラストで駒子は本を書こうかなと思い、「魔法飛行」の冒頭では物語を書き始めている。「魔法飛行」のラストで大事件に振り回され、その余韻を引きずったまま本書「スペース」に突入する。

大晦日。年末の買出しに出かけたデパートで駒子は思いがけない人と再会する。警備員のアルバイトをしている瀬尾さんだった。ニュージーランドに旅行していた瀬尾さんからのお土産を手渡されたのは、たまたまクリスマス・イブだった。そのとき、ふと思ったのだ。いずれどこかへ旅行したときに、お返しをすればいい。けれど、クリスマス・プレゼントなら、すぐにでもお返しをするべきではないか。瀬尾さんが欲しがりそうなものを駒子はひとつだけ知っていた。それは〈謎〉だった。駒子は、十数通の手紙を瀬尾さんに読んでもらうことにした。瀬尾さんはどんな風に打ち返してくるだろう? 胸がどきどきしていた。

本書「スペース」は、全編のほとんどが手紙という「スペース」と、もう一つの「バックスペース」という中編の連作となっている。「スペース」の方は、これが思った以上に淡々とした手紙が続いており、その変化の乏しさ故に、途中、何度か睡魔に襲われてしまった。ごめんなさい。その手紙には書かれていないスペース(空間)があり、後に続く「バックスペース」でその空間を埋めていく。それと同時に、自分の居場所というスペースを探している。これは二つで一つ、表裏一体となった物語である。ただ駒子のシリーズとしては異質だ。これでは駒子のシリーズじゃないという方がいるかもしれない。

そう。どちらかと言えば、番外編と呼ぶ方がしっくりきたりする。ではどう違うのか。これまでは無縁であった恋の風景が登場する。その忍びやかに飛び込んでくる恋が劇的で、加納作品ではめずらしく胸がキュウンとなった。そしてこれまでは駒子の視点が当たり前であったが、今回は別の人の視線で駒子が描かれている。駒子は想像通りの女の子だった。ただ問題は、愛ちゃんにあった。見る人が違えば愛ちゃんって、こんなにも意地の悪い人なの? そこがショックだった。それと一番は、瀬尾さんってものすごく人が悪い。そう思った方は多いでしょう(笑) ネタバレを避けて書けるのはこれぐらいかな。さて、シリーズ四冊目が出たときはどうしようか。

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加納朋子
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