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    2009

09.18

「とっても不幸な幸運」畠中恵

とっても不幸な幸運 (双葉文庫 は 18-1)とっても不幸な幸運 (双葉文庫 は 18-1)
(2008/03/13)
畠中 恵

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「酒場」という名の酒場は新宿に古くからある店だった。オーナー店長は、客に店長とだけ呼ばれている。店長は店長であって、それ以外の名を必要としていないからだ。だが酒場ではどういうわけか、店長の本名を知っている客だけが、常連として残ってゆく。客は古参が多い。結構広い店内に、むさ苦しい男たちの顔が並んでいる。店長のバーテンダーとしての腕には、文句がない。先代にきっちり仕込まれたそうで、カクテルを作るのが実に巧い。酒にぴったり合うつまみは上等の品で、けちったことはないし、その気になったときは、驚くほど美味い一皿を作る料理人でもあった。そして腕っ節も一級品であった。

酒場のテーブルに向かって、中学生の小牧のり子は、制服姿でちょこんと座っていた。ただし客ではなく、店長である小牧洋介の義理の娘だ。母を幼い頃に亡くしたあと、のり子は祖母に育てられたので、養父と一緒に暮らし始めて、まだひと月半だった。のり子が「とっても不幸な幸運」の缶を買ったのは偶然だ。学校帰りによく行く百円ショップに顔を出すと、他では見たことのない品があった。のり子は勝手に、面白グッズだと思って買った。開ける気になったのは、今朝の食事のときだった。何気なく缶を開けると死んだ母親の幻影が見えた(「第一話 のり子は缶を買う」)。

「とっても不幸な幸運」の缶を開けると幻影が見え、どうやら缶を手にした者が抱える問題が、よくも悪くも明らかになり、予想外の話に繋がっていく。店長も常連客も、缶が巻き起こす厄介ごとを経験している。それにも関わらず、不思議な缶は次々と酒場に持ち込まれる。懲りない酒場の面々は、災いにも幸せにも転じるエピソードを酒の肴に、夜ごと賭けをして謎解きを楽しむ。いわゆるミステリー・バーものだ。最近この手の作品が増えている。ひとつ、幻影を見せる不思議な缶というファンタジックなスパイスを加えているが、その印象は曖昧であった。

だが頭の切れる店長とその娘ののり子をはじめ、登場する人物たちの魅力は中々のものがあった。その酒場に集う人々が、次々と主人公の座をバトンしていく。「第二話 飯田はベートーベンを聴く」の飯田医師、「第三話 健也は友の名を知る」のウェイターの健也、「第四話 花立は新宿を走る」の警察関係者の花立、「第五話 天野はマジックを見せる」のマジシャン天野、「第六話 敬二郎は恋をする」の先代マスターとみずき、そして古い常連の阿久根。どれもこれもが読後感は良い。だけど、家族のような常連客で謎談義に花を咲かせて、その上おいしいお料理が出されるのって、やはりありきたりなんだよな~。他に何かこれが売りというものが欲しかった。

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畠中恵
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comments

この本、書店で偶然、見つけました。
かわいい女の子が、あの 見ざる~の格好が、おもしろかったので。^^)
ウェイターの話が、ちょっと予想外でした

きよりん:2009/09/19(土) 01:58 | URL | [編集]

きよりんさん
女の子がかわいく見えました?だったら幸運かも。
自分はちょっと怖かったです。不幸??
ウェイターの過去は若干浮いていたかもですね。

しんちゃん:2009/09/19(土) 17:50 | URL | [編集]

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