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    2009

09.20

「ここに死体を捨てないでください!」東川篤哉

ここに死体を捨てないでください!ここに死体を捨てないでください!
(2009/08/20)
東川 篤哉

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見知らぬ人間が突然有坂春佳の部屋に飛び込んできた。謎の女は無言のまま春佳のほうを目掛けて突進した。恐怖にかられた春佳は手元にあったナイフを突き出した。なにが起こったのか。謎の女はナイフで刺されて死んでいた。「死んじゃった…あたしが殺したの」有坂香織の元に妹の春佳から連絡があった。しかも妹は動揺のあまり仙台に逃亡していた。事情はどうあれ、妹の電話を受けた直後から、香織の中で答えは決まっている。死体を、妹の部屋に置いておくわけにはいかない。問題はその先だ。死体を捨てにいくのは、女ひとりでできる作業ではない。それから、死体の入れ物も必要だ。香織はたまたま路上で廃品回収をしていた馬場鉄男を巻き込むことにした。

一方、隣のビルで探偵事務所の看板を掲げる鵜飼杜夫も悩んでいた。約束の時間になっても依頼人が姿を見せない。それもそのはず。依頼人の女性は死体となって香織たちに捨てられるべく車に積み込まれていた。鵜飼に判ることは、相手の名前が山田慶子ということ。彼女は猪鹿村のクレセント荘というペンションで事件発生の予感を覚えていること。彼女はそのことを警察ではなく探偵の力を借りて処理したいと考えていること。とりあえず鵜飼は弟子の戸村流平とビルオーナーの二宮朱美と共にクレセント荘へ向かう。この三人組と、死体と一緒に車も処分してしまったために帰る車をなくした香織たちは、当のペンションで顔を合わせてしまう。そして殺人事件が発生する。

これは「烏賊川市シリーズ」の何冊目にあたるのでしょうか。でも順番に読む必要はありません。どこから読んでも一級品のユーモア・ミステリですから。ベタな笑いあり、吹き出してしまうような笑いあり、ツボにはまって笑いすぎて涙が出るような笑いあり、とにかく作品の中核にあるのは、とっておきのお笑い。作品はミステリなので、登場人物たちはさまざまな思惑を持って自由勝手に動き回る。利己的とか、自分勝手とか、義憤に駆られてとか、流されてとか、そういうあらゆる状況で見せる等身大、あるいは無知の上塗り。こいつ馬鹿?という一言で片付けられない、自分にもありそうな失態が笑えるのだ。

それプラス、探偵の鵜飼と刑事の砂川警部による張り合いと、奇妙な友情が作品の絶妙なコントラストになっている。どちらも人の迷惑を顧みない似た者同士なのだ。悲惨なのは、鵜飼の弟子の戸村流平と砂川警部の部下の志木刑事にある。こちらは定番と言えるやられキャラだ。彼らを襲う悲惨な出来事のあれやこれについては、突然くると判っていてもついつい笑ってしまう。そのように同じタイプが登場するにも関わらず、ちゃんと共存できるところがこの著者の巧みなところだ。東川篤哉という作家は毎回期待に答えてくれる。肩肘張らずに読めて、おおいに楽しめる。たくさんのユーモア系作家がいる中でも、貴重な存在だと思う。

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東川篤哉
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