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    2009

09.27

「ドリーマーズ」柴崎友香

ドリーマーズドリーマーズ
(2009/08/21)
柴崎 友香

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目の前にある世界が、夢のように思える瞬間がある。いくつもの風景からあふれ出す、大切な誰かへのたしかな想い。現実と夢のあわいを流れる時間を絶妙に描く表題作ほか、ゆるやかな日常からふと外れた瞬間をヴィヴィッドに映し出す、読むたびに味わい深まる連作短篇集。《出版社より》

会社の入っているオフィスビルを抜け出し、斜め向かいのビルにあるカフェのいつものテーブル席で、仲間たちに今朝見た夢を語って聴かせる(「ハイポジション」)、引越し先には前に住んでいた人の気配が残っており、眠りそうになると必ず人が動いている音が聞こえてくる(「クラップ・ユア・ハンズ!」)、環状線の車中で友人が語り始めたのは、小学四年生のときに本当は死んでいたかもと疑うほどの不思議な体験(「夢見がち」)、過去の京都の年始と現在の東京の年末、移り行くそれぞれの風景と、交差する記憶(「束の間」)、高層ビルから見る空と地上、インスターレーションの光と闇、レストランの喧騒と静寂。台風近づくある日の出来事(「寝ても覚めても」)、わたしは現実とパラレルに進む、やけにリアルな夢をみる。そこにはいつも、死んだはずの父親が、じっとりと濡れた姿で現れる(「ドリーマーズ」)。

日常に生きる女の子の日々に、ちょっと不思議を加味しましたという短編集。柴崎さんの描く女の子は、ほとんどがちゃんと働いている。でも働くことの苦痛がまったく出てこない。上司の悪口などはあるが、それ以上に、お昼休みやアフターファイブを楽しんでいる。仕事をしている自分よりも、仕事以外の自分を大事にしているようだ。また昔からの友人だけでなく、最近出会ったばかりの友人とも距離感を等しく付き合っている。

同じ話を聞かされる人は、またぁ、という感じで引いているが、初めて聞く人は興味津々で聞こうとする。そこから話が転ぶことによって、距離を置いていた人が突然食いついてきたりする。その瞬間、それまで熱心に聞いていた人はぽかんとする。でも会話は続いている。主人公は楽しいと思ったことを語っているだけ。そのふつうの会話が心地良く、無機質ともいえる街中の描写と相まって、夢のようであっても、生きているということを強く感じる作品だった。

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2009/10/01(木) 20:41 | ナナメモ

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