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    2009

10.08

「園芸少年」魚住直子

園芸少年園芸少年
(2009/08/08)
魚住 直子

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高校の入学式はさすがに少し緊張したものの、次の日からすぐに力が抜けた。クラスメイトや学校の雰囲気からして、楽そうだと確信できた。それに、この学校は部活が盛んではなく、帰宅部が多いことも、楽そうだと思う所以だ。四月半ばの昼休み、自販機でコーラを買って、倉庫の裏に出てみると、そこには小さな空き地があった。いや、植木鉢が地面に無造作に置いてある。ビニールのやぶけたプレハブもあって、どちらの鉢も枯れかけた草が生えていたり、からっぽでふたをするように地面に伏せられていたりする。

そこでひとりの生徒と出会った。次の瞬間、あっと声が出そうになった。春休みにドミノのように倒してしまった自転車を起こしてくれた不良じゃないか。そのとき、校舎からチャイムが聞こえ、そいつは慌てたように立ち上がった。自分もいこうとしたが、紙コップに残った氷がとけた水を、一番近くにあったしおれた草に水をかけ、校舎に戻った。次の日、その鉢だけが元気になっていた。「すげ」不良も本気で驚いたらしい。二人で競い合うように、鉢の全部に水をやった。篠崎達也。大和田一平。二人ははじめて名乗りあう。

二人はタチのわるい部活の勧誘をかわすべく、いきがかり上、部員のいない園芸部に入部してしまった。活動内容は、枯れた鉢を元気にすること、新しく育てること。そうやって、花壇を緑と花でいっぱいにすること。植物は生き物だから、毎日見ることだった。さらに予想もできないことが起きたのは、四月の終わりだ。いつものように倉庫の裏にいくと、段ボールを頭にかぶったそいつがいた。相談室に登校している庄司善男。園芸部員に新しく加わった三人目は、草花の名前も育て方もよく調べる秀才だった。

有川浩さんの「植物図鑑」を読んで雑草を摘んで食べたくなり、魚住直子さんの本書「園芸少年」を読んでガーデニングに興味を持つ。なんて自分は単純な思考回路しか持ち合わせていないのだ。でも作家にとってはいいお客さんであるのかもしれない。そして不器用な少年たちの成長がとても清々しい。おとなしい性質の篠崎。脱不良を決意した大和田。段ボール箱をかぶらないと外に出られない庄司。彼らは、花壇に花を咲かせるという園芸を通してお互いを理解し合い、絆を強めていく。そして自分の殻を破っていく。いい話です。

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