--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2009

10.10

「呪海」平谷美樹

呪海―聖天神社怪異縁起 (カッパ・ノベルス)呪海―聖天神社怪異縁起 (カッパ・ノベルス)
(2002/09)
平谷 美樹

商品詳細を見る

岩手県南部にある聖天神社の新米神職の聖天弓弦は、下津町神島地区の神嶋神社宮司である安東英俊に頼まれて、百年に一度の大祭を手伝うことになる。土地の老人以外を締め出して行われる、供養した人形の“穢レ”を祓う秘祭だ。百年前の大祭で、神嶋神社の先々代の宮司は大きな失敗をしたと聞く。大津波が起きて集落一つが全滅してしまうほどの失敗だったらしい。たかが人形供養の儀式で、なぜ。その惨事の原因を知るものはわずか数名になっていた。しかし、今の神職の安東英俊は、その時の顛末を語らずに、ただ手伝えと言う。

一方、少女マンガ家の坂上苑から、堕胎した子供の身代わりとして作らせた市松人形“薫子”の処分を命じられたアシスタントの山田頼子は、引き寄せられるようにして神嶋神社へと向かう。まるで何ものかが“薫子”を呼んでいるように……。内陸の胆沢地方で蝦夷の頭領、アテルイが捕らえられ、京で首をはねられてから千二百年がたつ。いったい神嶋神社で何が起ころうとしているのか。太古に造られた“復讐の機構”に挑む若き神職・聖天弓弦。奇想溢れる壮大な伝奇ホラー作品。

先に謝っておく。ごめんなさい。まったく知らなかった作家です。個人的に好きな「伝奇」というキーワードに引っかかり、読むことにした。しかし、リアル書店を探したものの売っていない。古本店を数件回っても在庫なし。ひょっとして人気ないの?と不安を覚えるが、それでも気になった。幸いにも地域外の図書館が所蔵しており、取り寄せで借りて読むことができた。東北の伝奇といえば、大好きな高橋克彦さんを想像する。しかし近いようで少し遠い作風だった。

まず土俗的なものは思ったほどの濃さはない。神社の由来にしてもわりとあっさりとしている。祖先との因果にしてもそれほど重要視していない。神職の神秘性にしても弱い。歴史の謎にしても深く追求していない。いうならば、独自性の想像力をわざと発揮していないのだ。でも予想以上におもしろかった。それはひとえに人形に対する怖さが大きかった。こちらを見られているような日本人形は怖い。髪の毛がのびる日本人形も怖い。その日本人形の言葉が聞こえてきたら、意思を持って勝手に動いたら……。

そして好き勝手に蠢く穢レた亡者たち。人の心の弱さこそが禍を引き起こす。また、特別な力を秘めた主人公・弓弦と、そのライバルらしい憑き物落しの法印空木の活躍もまた、中々派手なもので、迫力ある死闘も存分に楽しむことができた。ただ惜しいのは、法印空木の登場場面が少なく、彼自身の謎が残されたまま終わっていたところだ。そこは二冊目となる「壺空」で明らかにされるのだろうか。今後そちらを読むのも楽しみだ。

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

その他の作家
トラックバック(0)  コメント(0) 

Next |  Back

comments

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。