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    2009

10.17

「反撃」草野たき

反撃 (teens’ best selections)反撃 (teens’ best selections)
(2009/09)
草野 たき

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人生は思う通りにならないことがいっぱい! 一見くじけそうな状況を、しぶとく強く、しなやかに生き抜いていく、5人の少女たちのガールズファイトストーリー!

「神様の祝福」
バドミントン部では、アドバイスをしていた後輩が自分をさしおいてレギューラーになり、ためしに退部届を出してみたら誰も引きともてくれなかった。次の演劇部では、がんばるつもりでいたのに、みんなからは一回の芝居のための臨時部員としか認知されていなかった。塾の夏期講習では、彼氏ゲットのつもりが、相手の男子に体よく遊ばれて、ストーカー疑惑が学校中に広まった。気がつくと、なかよしの友だちというのがいなかった。中学生活は、味気ないものだった。卒業後、森田真奈美の反撃が始まる。

「ヒーロー」
学級崩壊を経験したのは、六年のときだった。もう学級崩壊なんて、絶対にイヤ。いじめや仲間はずれやグループ同士の紛争もイヤ。そういうのにまきこまれることはもちろん、目撃するのさえイヤ。だから、私が守る。クラス平和は、私が保ってみせる。そうして河上里美は、デブでブサイクなのを気にしておとなしく生きてきた自分のキャラを変えた。自虐ネタ、しかもおもしろいエピソードつき、そして話すときは猛烈に高いテンションで。それなのに、ラブレターをもらい、いつもの調子がでない。

「いつかふたりで」
毎年八月の半ばに、お母さんの実家である新潟のおばあちゃんの家に遊びにいく。おばあちゃんに会うのも、おばさんも、おじさんのことも嫌いじゃない。ただ、一つ年下のいとこの千絵ちゃんに会うのがイヤだった。わがままで、自分勝手で、いじわるで、そしてなにより私に対する態度は、最悪だった。格好よく働くお母さんが悪くいわれないために、おばあちゃんたちの前では、いい子でいるようにしてきた。千絵ちゃんにムカつくことをいわれても、佐々木有里はじっとたえてきた。だけど、もう我慢するのはイヤ。

「ランチタイム」
手にはいらないものというのがある。私は日本の秋田県じゃなくてフランスのパリに生まれたかった。それがダメなら、ロンドンでもいい。北欧でもいい。これは、努力と根性とかじゃどうにもならない。もう、ここにいるのはうんざりだ。この日本じゃ、秋田のド田舎じゃ、こんな典型的な日本家屋じゃイヤ。スカートの下にジャージをはいて寒さをしのぐ友だちや、鼻水をたらした弟や、六人目を妊娠しているような母親じゃ、イヤ! こんな名前もイヤ。私は山田明子なんかじゃイヤなのだ。

「さつきさん」
たかしちゃんと私は年が二十歳もはなれたいとこ同士だ。親子でもおかしくない年の差だけど、たかしちゃんが半年前まで、うちに居候していたこともあって、私たちは仲良しだった。そのたかしちゃんが、結婚するという。うちにきた婚約者のさつきさんは、おとなしいお姉さんという感じで、たかしちゃんのとなりで幸せそうにくすくす笑っていた。ところが、ふたりきりで会ったさつきさんは、はじけたメイクと服装でケラケラ笑う。私の前でだけ本性を見せるこの女の目的は、いったいなんなのだろう。佐竹瑞穂は困惑する。


主人公の女の子たちは、何をしても上手くいかない。思い通りにならない。そして、痛々しくて、イケていない。もちろん、自分の価値観だけで精一杯だから、物事の判断基準は狭くなりがちだ。折り合いのつけかたも下手。でも、誰だって不器用で、子どもだからという無力感を味わう年代を過ごして、少しずつ大人になっていく。そうして、純粋さや真直ぐ思いつめる根気を失っていく。諦めるということを自然に身につけてしまう。物分りだけの面白くない大人になっていく。彼女たちはブサイクだけど、大人が失ってしまった輝きを持っており、そのいじらしさにキュンとくる。そんな一冊だった。

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草野たき
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comments

こんばんわ
はじめまして

「反撃」読みました。
こちらのブログで教えていただきました。

草野たきの本自体が初めてだったのですが、とてもよかったです。
ありがとうございます。

勝手なんですが、トラックバックさせていただきました。

のびんこ:2009/10/26(月) 21:18 | URL | [編集]

のびんこさん、はじめまして。
児童書作家の草野さんですが、大人でも十分に読ませますよね。
他にも笹生陽子さんや濱野京子さんや湯本香樹実さんなど、もっと読まれてもいい作家さんがいます。
機会があればぜひチャレンジしてみては♪

しんちゃん:2009/10/28(水) 18:34 | URL | [編集]

こんばんわ

笹生陽子や湯本香樹実も大好きです。
児童書、本当にいいですよね。
もっと、中学生とか高校生のころに知りたかったなって思います。
今だからこそかえって楽しめているのかもしれませんが。

濱野京子は知りませんでした。
読んでみたいと思います。

のびんこ:2009/10/28(水) 20:15 | URL | [編集]

のびんこさん
そちらにお返事を書かせてもらいます。

しんちゃん:2009/10/28(水) 22:42 | URL | [編集]

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