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    2009

10.26

「霊峰の門」谷甲州

霊峰の門霊峰の門
(2009/08/26)
谷 甲州

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山の民の天狗は、吉野の山を支配する一言主の呪術によって、韓国広足の命によって、葛城に住まいする役小角の謀殺を命じられた。天狗は呆然として童女をみていた。一見すると幼女のようだが、物腰は大人の女を思わせた。童女は皐月女と名乗った。既視感があった。そうだった。俺は天狗などという名ではない。俺の名は佐提比古。皐月女との離別をしいられ、ついには壬申の乱で敗れた大友皇子の死者の代理、尸者という影として葬られた。輪廻転生。成仏に縁遠い衆生は、迷いの中で何度も生と死をくり返すという。

河内に兵を挙げた楠木軍は追いつめられていた。多聞丸は父の死をきっかけに、自分がこの世に生まれてきた理由を思い出した。我が命と引きかえに、他人の死を肩代わりする。ほとんどの場合は追いつめられて非業の死を遂げた。汚名を着せられて誅殺されたことも一度ではない。死をまぬがれない者たちの尸者として、あるいは人々の恨みを一身に負って首級を差し出した。そのたびに影として転生し、あらたな運命にしたがって身代わりの死を受けてきた。多聞丸は比丘尼を通して皐月女と出会う。七百年ぶりの再会だった。

二百五十年後。熊野衆の忍び黒滝の半兵衛は、本能寺の織田信長を討った明智光秀を、輪廻した楠木正成を成仏させるべく、光秀が陣を構える山崎の地へと駆ける。そして時は流れ、天誅組と称する勤皇派志士の一団は、吉野を倒幕運動の拠点として、新政府を樹立しようと画策していた。楓は組織としての脆弱さを抱えている天誅組挙兵の真っ只中に連れ出される。生とは何か? 死とは何か?  輪廻転生を繰り返しながら奈良時代、鎌倉末期、戦国時代、幕末を生き、時代と戦乱に翻弄された男女の悲劇を描く歴史伝奇大作。

なんて無闇に長い作品なんでしょう。そして、歴史に名を残した人物を登場させながらも、なぜかそこは駆け足で通り過ぎて、それを活かさない方へ持っていこうとする。確かにページ数を一番割いていた天誅組の無謀な挙兵についてはあまり知られていない。これはこれで面白く読めた。しかし、表のテーマである輪廻転生とはかけ離れた歴史小説が長々と続くのには正直戸惑った。そのように、全体的にだらだらと間延びをし、何を一番に読ませたいのかが中々見えてこない。そして、奈良時代から幕末へと千年にも及んだ輪廻の輪は、ご都合な展開によってごくあっさりと絶たれる。天誅組の高取城攻めは濃いのに、ほんの少しの活劇で終焉をむかえるなんて、これには唖然とした。作品のバランスも悪く、もやもや感しか残らなかった。面白そうと思った勘はどうやらハズレ。自分とは合わない作品であった。

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