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    2009

11.02

「オイアウエ漂流記」荻原浩

オイアウエ漂流記オイアウエ漂流記
(2009/08/22)
荻原 浩

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おんぼろプロペラ機がトンガ沖の海に墜落。乗り合わせていたのは日本人会社員ら八人と外国人一人、そして犬一匹。リゾート開発会社勤務で上司にコキ使われる二十八歳の塚本賢司。うるさ型であだ名は「パワ原」という河原部長。その部長の最大の標的になっている温厚な安田課長。氷の女王と畏怖をこめて呼ばれる菅原主任。ただの馬鹿でしかないスポンサー企業御曹司の野々村副社長。そして結婚を後悔している早織と頼りなさそうな薮内というお見合いパーティーで出会った新婚カップル。小学四年生の仁太と夢の中にいるじっちゃん。ジョー・サイモンという謎の外国人。機長が連れていたセントバーナード犬。彼らが流れ着いたのは小さな無人島だった。

火も水もなく食べ物にも困るポリネシアの無人島でサバイバルが始まった。塚本賢司はひとり忙しく走りまわされ、菅原主任は現実主義者となって裁定し、安田課長は何をやってんだか右往左往し、河原部長は下の者には威張って怒鳴りながら御曹司にお追従。その御曹司はというと能天気な大馬鹿野郎。新婚の早織は夫を含めた男の品定めばかりして、夫の薮内はすべてがとろくさく、仁太は冒険に胸をわくわくさせて、じっちゃんは寝てるか突然元気になるかで、サイモンは外人らしい陽気なトラブルメーカーぶりを発揮する。しばらくはすぐに救助がやってくるという希望を捨てきれず、これまでの人間関係が維持される。

ところが、いくら待っても船影も飛行機の姿も全く見えない。救助が期待できないとなると、十人の関係性は徐々に変化し、これまで貯めていた黒い本音も、秘密にしていた過去も晒し、一触即発の仲たがいを何度もした結果、無人島で生きていくための知恵を絞るようになる。塚本はわずか三ヶ月だがボーイスカウトの経験者で、菅原主任はフリークライミングの経験をいかし、薮内は陸での行動はダメでも魚や海に詳しく、早織の持つバックは四次元ポケットで、じっちゃんは南国で戦争をしたサバイバル経験者で、仁太は子どもなりに頑張る。みんな必死になる。行動しなければ死ぬ。まだ死ねない。さらに口うるさいだけだった河原部長までもが山生まれであったことが役に立ち……。

長かったけれど、面白かった。回収し切れていないエピソードがあったことや、あっさりしすぎたエンディングを迎えるところは少し寂しかったけれど、墜落場面からサバイバル生活のすべてにユーモアがあって、初期の荻原作品を思い出した。いつの頃からか読まないようになった荻原さんだが、こういう作風ならまた読んでみたい。早織だけはホラーの人だけど、基本みんないい人ばかりだ。楽しく、気持ちよく、ほのぼのと読めるサバイバル。そういう一冊だった。


荻原浩さんのサイン。

荻原1

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comments

しんちゃんへ
私はちょっとダメでした。でも冒頭は結構爆笑してたんですよ~。でもだんだん「東京島」を思い出してきて、もちろん作風は似てないけど、早織の身勝手さも、最初は笑えたのに、最後はムッとしてしまいました。

で、どうして3人だけヘリコプターに?

じゃじゃまま:2009/11/04(水) 22:07 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
「東京島」を読んでないので比較は無理だけど、全編笑えてオッケーでした。といっても、早織を除くですが。

>で、どうして3人だけヘリコプターに?
弱い者からと解釈しました。妊婦、老人、子供。そこから救助は続くって。

しんちゃん:2009/11/04(水) 23:00 | URL | [編集]

こんにちは。
早織はいちいち腹立たしかったですね。
サイモンのオネエ言葉が出てくるたびに笑ってました。

なな:2009/11/07(土) 11:06 | URL | [編集]

ななさん、こんばんは。
早織の腹黒さは只者じゃなかったです。
サイモンもはじめはイラッときたけど、理解し合ってからはいい奴でした。

しんちゃん:2009/11/08(日) 21:28 | URL | [編集]

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