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    2009

11.08

「殺気!」雫井脩介

殺気!殺気!
(2009/09/16)
雫井脩介

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何か変だ。殺気……。大学生の佐々木ましろがアルバイトをしている健康食品ショップに客を装った男が強盗に入るが、ましろのお手柄で犯人は逮捕された。ましろには予感があった。犯人の攻撃的な感情の起伏が手に取るように分かった。もちろん、だからこそ怖かったという面もあった。ましろは小六のとき、連れ去り事件に遭ったことがある。空きビルに監禁されていたところ無事に保護されたが、犯人は不明のままだ。ひどいPTSDに陥るほどのショックを受けたましろは、心理カウンセラーの催眠療法で記憶を封印されて、事件のことを思い出せなくなった。そのためか、警戒心が研ぎ澄まされて、周囲の「殺気」を敏感に感じ取ってしまうのだ。鮒田店長の彼女だというタウン誌記者の丸山次美は、ましろの不思議な力に興味を持つが、記事にはしないと約束してくれた。

成人式の夜、ましろは野辺理美子と小学六年生以来の旧交を温めあった。小学四年生のましろが鹿児島から多摩が丘に引っ越してきたとき、最初に声をかけてくれ、友達になってくれたのは理美子だった。小学六年生のとき、父親を事故で亡くしてから、理美子は変わった。そして、ましろも拉致・監禁された事件があり、当時は自分のことで精一杯だった。中学生の頃の理美子はいわゆる不良グループとつるみ、いつも不機嫌な顔を見せていた。ましろも荒んだ理美子を敬遠していた。それから月日が経ち、二十歳になった理美子は有名な建築デザイナーと付き合い始め、すっかり幸せになっていた。一方でましろは過去の事件の真相が気になりだす。理美子の父親が崖から転落死したのも、ましろが拉致・監禁に遭い、救助されたのも同じ日の出来事だったからだ。

こう書いていると陰湿な作品に思われるかもしれないが、作風は真逆である。バイト先で店長と無駄口を叩き合い、同じ大学に通う坊ちゃんタイプの友部やいとこの深紅姉とバカを言い合ったり、ファッションコンテストのイベントに友人の仁美と参加したりと、今風の大学生活を日々エンジョイしている。とにかく意図的に軽いタッチの物語を心がけているようだ。そうしたところに突然かつての同級生が事件を起こし、そこから沈痛モードに突入する。封印された記憶、拉致・監禁の真相が明らかになるとき、不快な殺気を放つ人物と向き合うことになる。この結末がほろ苦い。そして、カッとするたびに行動してしまう人物がひとりいるのだが、いつか本当に殺人者になってしまうと確信。自分がましろの立場ならとても許せない。そこだけが読後感を悪くしていた。

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雫井脩介
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comments

しんちゃんの読後感を悪くした人って、私も引っかかってる人かな~?
ちゃっかり最後には幸せになってた?

何度か彼女の殺気を感じてたわけだけど、その意味はなんだったんでしょう?悪人なのか善人?なのかどっちかにして欲しいですね。

じゃじゃまま:2010/05/17(月) 23:17 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
はっきりと覚えているわけではありませんが、今回は後味悪いセーフでも、その気性はいつか犯罪者になると思った人物でした。
たぶん一緒だと思います。

しんちゃん:2010/05/25(火) 21:15 | URL | [編集]

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(書評)殺気!


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2010/01/09(土) 20:14 | 『映画な日々』 cinema-days

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