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    2009

11.24

「未成年儀式」彩坂美月

未成年儀式 (Style‐F)未成年儀式 (Style‐F)
(2009/08/06)
彩坂 美月

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渡辺七瀬たちが卒業する春に、老朽化を理由に取り壊されることが決まっている桜ヶ丘寮は、光陵学院高等部の女子専用の学生寮だ。夏休み初日でほとんどの寮生が帰省し、女子寮に残ったのは小説家を志望する七瀬ほか、さばさばした性格と持ち前の面倒見の良さで常に周囲から頼られることの多い友人の叶久美、ワンマンプレイでバスケ部を全国大会まで導いた関西出身の穂積あきら、悪気のない言動が同性から反感を買ってしまう一年の伊吹薫、何か特殊な電波を受信しているのではないかと憶測が飛び交っている同じく一年の坂本海、という物好きな五人の少女たちだった。

実月と日向の双子姉妹は、山の中にいた。妹は勝ち続ける姉を殺すつもりでいた。ところが、姉妹は教師が事務員を殺害する現場を偶然に目撃する。そこに起こった突然の大地震。とんでもない事件を目撃したと姉妹は混乱する女子寮に駆け込み、そこに問題の教師も口を封じようと追いかけてきた。女子寮を内部から封鎖する寮生たち。そこに現れた見知らぬ少女。元々身体が弱く、帰省中の自宅で亡くなった元寮生の清水繭。彼女の親友を名乗る沢村あかりだった。迫る大人の暴力。しかも地震の影響で外部との連絡が完全に断たれてしまっている極限状態のなかで、さらなる土砂崩れが少女たちを追いつめる。

デビュー作ということもあって、文章が硬く、少し世界観に入りにくい。狂った教師に、大地震。その結果、いつ二次災害で倒壊するかもしれない女子寮に閉じ込められた少女たち。彼女たちは打ち解けることなく反発しあう。それは何故か。彼女らは、何かしかの屈託を心の中に秘めていて、自己防衛のために見えない壁を作っているからだ。一見パニックものと思われる作品だけど、実質は、ここだけは触れられたくないという弱みを突かれ、突き返す感情のぶつかり合い。勝手に人格を決めつけるなという反発。自分にないものに憧れてするお節介。それをわずらわしく思う気持ち。あるある。わかる。

ただ友達になりたいだけ。実の兄を好きになってしまったどうにもならない感情。周りの悪意に対抗するための虚勢。波風を立てない同調を選ぶことの愚かしさは嫌だという上昇志向。そして、幼馴染みのことを好きだと気づいてしまった想い。素直って言葉は簡単だけど、自分の面子を大事にする高校生にとって、それに対する行動はとても勇気のいること。それぞれが抱える闇は読ませどころだ。だが、他の要素を詰め込みすぎて、うまく消化しきれないまま終えたところは惜しい。でもこの雰囲気は買いたい。今後のお手並み拝見という感じでしょうか。

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