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    2009

12.16

「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」矢崎存美

ぶたぶたと秘密のアップルパイ (光文社文庫)ぶたぶたと秘密のアップルパイ (光文社文庫)
(2007/12/06)
矢崎 存美

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イラストレーター森泉風子は、駅前の喫茶店でお金を払った時、レシートのキリ番を出した。特典としてもらったのはコーヒー無料券。もう一つは、会員制の三号店への特別ご招待券。ただし、三号店の会員になるには、誰にも話せない秘密をそこにいる店員に話さなくてはいけないという条件があった。その店員というのが、見た目は愛らしいピンクのぬいぐるみだが、中身は分別ある心優しい中年男・山崎ぶたぶただった。そこにぶたぶたと友だちになりたいという高校生の小野寺悠がやって来た。「キリ番とアップルパイ」

沼尾椛は、婚約者の弟である小野寺悠とケーキを食べに行く約束をしていた。珍しいアップルパイだという。そこは、悠が会員になっている喫茶店で、連れは一人だけしか連れていけないらしい。さらに、予約しないと食べられないパイだという。食べたい。スイーツおたくとしての闘士が湧き上がる。しかし、店内でぶたぶたを一目見た椛は、悲鳴をあげて倒れてしまった。彼女は幼い頃から見えないものが見てしまうことから目を逸らし、一度も見ようとせずにずっと怯え続けていた。「お守りの代わりに」

風子のもとへ、意外な人物からメールが届いた。中学卒業以来、会っていなかった友人だ。中学の頃は、その亜里砂とともにマンガ研究会に入って、せっせと作品を描いていた。その夜も、亜里砂から電話がかかってきた。まるで学生に戻ったような無邪気な会話が楽しかった。それ以降、毎日のように電話してメールして、週一で会って、本当に中学生に戻ったみたいだ。彼女は短いマンガを今も描いていた。偶然だが、しゃべるぶたの従者がいた。亜里砂にぶたぶたを見せてあげたら、喜ぶだろうか。「賢者フェルナンド」

オーナーの右京が、ぶたぶたと出会ったきっかけはアップルパイにあった。彼に初めて会ったのは、とある喫茶店だ。ぶたぶたは雇われマスターだった。オーナーは経営する自分の店でデザートに力を入れようとしていた。有名なパティシエの人にレシピを作ってもらっていた。しかしオーナーはモヤモヤしていた。作ってもらいたいと思っているケーキがあるが、それをどうしても言い出せなかった。それは、中学生の頃に夢の中で食べた、現実では食べたことのないアップルパイだった。「雪の夜」

小野寺悠は、ずいぶんとぶたぶたのいる喫茶店に行っていなかった。椛が倒れてから、兄の様子もおかしくなるし、両親が深刻な顔をしているし、悠にはくわしいことを何も言ってくれないので、不安ばかりが募る。椛とは、倒れてから一度だけ電話で話したが、あんなふうになった原因が悠にあるのに、彼女は「ありがとう」と言ったのだ。なぜだろう。それもたずねたかったのに。椛と兄の婚約が、破棄されるかもしれない。「そういうことなら、ぶたぶたのところに行けば?」偶然すれ違った風子に勧められた。「消えていく秘密」

今回のぶたぶたは、会員制の喫茶店の店員さん。おいしい珈琲はもちろん、食べたことのない手作りのアップルパイで訪れるお客をもてなしてくれる。そしてキーワードとなるのが、誰にも話せない秘密。一話完結もあれば、連作によって解決する秘密の悩みごと。ぶたぶたのいる喫茶店に通う客たちはみな、ここで心の荷物を下ろし、新しい人生へと踏み出す勇気をもらってゆく。自分はコーヒーもアップルパイも苦手だけど、こういう隠れ家なら行ってみたい。そしてぶたぶたに秘密を聞いてもらいたい。

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矢崎存美
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