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    2009

12.20

「同期」今野敏

同期同期
(2009/07/17)
今野 敏

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宇田川亮太と蘇我和彦は同期だ。年齢も同じ三十二歳だ。二人とも私立大学を卒業して警察官になった。蘇我が本庁の公安に配属になったのは二年前のことだった。宇田川は野心が強いタイプだが、それに比べて、蘇我はまったく上昇志向が見られなかった。宇田川は、悔しかった。日常的に努力している自分よりも先に、本庁に呼ばれたのだ。蘇我に遅れること一年、宇田川も本庁刑事部捜査一課に転属になる。これで、蘇我と肩を並べたことになった。いずれにしろ、蘇我は気になる存在だった。

十日前に、月島署管内で刺殺された遺体が発見された。被害者の身元は指定暴力団の幹部だった。警視庁捜査一課の宇田川は、被害者と対立している暴力団事務所の家宅捜索に駆り出された。そのとき構成員のひとりが逃走した。宇田川も飛び出していた。男を追跡中に宇田川は発砲を受ける。あわやのところを救ってくれたのは公安に所属する蘇我だった。なぜこの場に彼が。それから、三日後のことだった。蘇我が突然、懲戒免職になった。蘇我は、宇田川の前から姿を消してしまい、連絡も取れなくなった。

その男の遺体が発見されたのは、アパートの一室だった。被害者は、宇田川に発砲して逃走した人物だった。特捜本部を仕切る組対四課は、指定団体の抗争事件として力技で片付けようとする。しかし、二つの殺人事件の手口が類似していることから、同一犯の可能性が浮かび上がってきた。事件関係者の証言から、二件の殺人の容疑者として浮上したのは、懲戒免職になったあと、行方がわからない蘇我だった。宇田川は同期の蘇我を助けるために、そして刑事の誇りを持って真相を追い求める。

新米刑事の宇田川、パートナーとなる所轄のベテラン捜査員の土岐、宇田川の先輩で土岐と同期の植松、上司の名波係長という刑事たち。組対の滝田課長、原田管理官、若手の柚木。さらに上の上層部の面々。大物右翼の八十島秋水、指定団体幹部の仁志。そして、宇田川の同期である元公安の蘇我。個性豊かなキャラの強い登場人物が多く、彼らの対立や協調だけでわくわくする展開が待っている。事件の概要も二転、三転する。宇田川は、先輩の助けを借りながら、なんとか逆境を乗り越え活路を見出してゆく。

刑事としてどう生きるかを確立できていない宇田川の成長を描きつつ、警察がさまざまな思惑のもとで動いていることを実感させる作品だ。キャリアやノンキャリアを含めて、多くの警察官が正義感や誇りを持って仕事をしている。刑事、組対、公安と立場は違っていても、彼らは事件解決に向けて各々に努力しているのである。今回は公安の動きは一切本文で触れられていない。そこは少し残念な点だが、公安については「曙光の街」が埋めてくれるだろう。それにしても格好いい。刑事たちの誇りと友情に痺れた作品だった。


今野敏さんのサイン。
今野2

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今野敏
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comments

こんばんは。
複雑な事件に新人刑事の成長や同期の友情が絡んで、盛りだくさんの内容でしたね。
警察機構の描写が細かくてびっくりしました。
「曙光の街」は公安の事件なんですか?
今度はそちらを読んでみようかなと思います。

ia.:2010/01/23(土) 00:48 | URL | [編集]

ia.さん、こんばんは。
盛りだくさんなのにごちゃごちゃしていませんでしたね。
すごく読みやすかった印象が残っています。
公安の倉島警部補のシリーズは異色でした。
読んだなら感想を聞かせてくださいね。

しんちゃん:2010/01/24(日) 22:25 | URL | [編集]

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同期


著者:今野 敏 出版社:講談社 感想: このところ人気が高く図書館では借りづらくなっている今野敏さん。 「同期」はそんな今野さんの警察小説。今回は公安の事件が絡んでくるのでスパイ小説的な要素もあります。 暴力団の抗争だと思われていた事件。そこにライバルであ

2010/01/23(土) 00:34 | どくしょ。るーむ。

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